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機械設計者のメモ

平座金寸法(新JIS・旧JIS)

2018年4月22日

 

ここでは「流通量の多い旧JIS規格の平座金寸法と、新JIS規格の平座金寸法」を表にまとめています。

平座金寸法

平座金には 流通量の多い旧JIS規格サイズと新JIS規格サイズの2種類 があります。

 

平座金のJIS規格はいつから新JIS規格になったのか

平座金のJIS規格は、1994年に大きな改正が行われ、それまでの「旧JIS規格(JIS B 1256-1978)」から「新JIS規格(JIS B 1256-1994)」へと移行しました。

この改正は、国際規格(ISO規格)との整合性を高めることを主な目的として行われました。その後も細かな改正はありますが、一般的に「新JIS」と言われるのは、この1994年の改正以降の規格を指すことが多いです。

 

 

未だに旧JIS規格が使われている理由

実は 未だに旧JIS規格サイズの平座金は多く使われています。

 

 

互換性の問題と長年の慣習

旧JIS規格で設計・製造された機械や設備が数多く存在します。これらの保守・修理の際には、同じ旧JIS規格の部品を使用する必要があるため、需要が継続しています。長年旧JIS規格を使用してきた現場では、設計変更の手間やコストを避けるため、引き続き旧JIS規格の部品を調達するケースが多く見られます。特に、強度や機能に大きな問題がない場合、あえて新JIS規格に変更する必要性が低いと判断されることがあります。

 

 

寸法の違いによる使い分け

新JIS規格と旧JIS規格では、同じ呼び径(ねじの太さ)でも、平座金の外径や厚みが異なる場合があります。 一般的に、旧JIS規格の方が新JIS規格に比べて外径が大きい傾向 にあります。

この寸法の違いから、座面が柔らかい材料(例えばアルミや樹脂など)の場合や、締結する穴が大きい場合には、あえて外径の大きい旧JIS規格の平座金を使用することで、座面にかかる圧力を分散させ、陥没を防ぐ効果が期待できます。このような特定の用途において、旧JIS規格が選ばれることがあります。

 

 

市場在庫と入手性

長年にわたり製造・販売されてきたため、旧JIS規格の平座金は市場に豊富に在庫があり、入手しやすい状況が続いています。特に小規模な購入や急な需要に対して、旧JIS規格の方が手配しやすい場合があります。  私たちが頻繁に利用するMISUMIでもよくよく見ると新JISサイズと旧JISサイズ両方が売られています。

 

 

座金寸法表

 

 

新JISのみ、座金寸法表のダウンロード

ここでは、新JIS規格の座金寸法表をダウンロードできます。 表の記載はM2.5~M20まで です。 尚、全ての規格を網羅しているわけではありませんので、詳しく知りたい方は各JIS規格を参照願います。(JIS B 1256です)

 

 

以上です。

 

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