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機械設計メモ2

・生産技術/製造技術

プラスチックレンズメーカーにおける生産技術・開発業務

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今日は「プラスチックレンズメーカーにおける生産技術・開発業務」についてのメモです。

 

プラスチックレンズメーカーにおける生産技術業務

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生産技術業務の概要

プラスチックレンズは射出成型機で金型へ樹脂を充填し成型されます。成型された製品は、取り出しロボットにて金型から取り出され、成型されたレンズはゲート部分と切り離してトレイへ収納します。ゲートカット工程~トレイ収納までの作業の自動化や省力化機器開発が生産技術課の主な業務です。

 

ゲートカットについて

射出成型機から金型の形状部分に直接樹脂を充填することができないため、射出成型法で成型されるプラスチックレンズは、スプール→ランナー→ゲートという通路を通過したのちに、金型の製品となる型部分に樹脂が流れ込むので、成型されたレンズは、通路となる部分も一体となって成型され金型から取り出されます。

射出成型品はゲートと呼ばれる部分と切り離す「ゲートカット」と呼ばれる工程が発生します。通常、ゲートカットはヒートニッパー等で熱により切り離されますが、小型レンズの場合はゲートカットの際にレンズに熱が伝達され、ひずみが発生し不良となる場合があります。

小型レンズは熱でカットしない常温によるゲートカットの要求がありました。

 

常温でのゲートカット自動機、開発の記録

1.評価冶具製作

ターゲットとするプラスチックレンズの常温カットの可否から着手しました。ターゲットとするレンズサイズはφ4mm×厚み2mmでした。リニアガイドに市販の彫刻用カッターナイフ刃が取り付くようにし、エアーシリンダーで駆動する簡単なカット冶具を製作し試みました。

当初はこの方法でのカットは、ゲートカットの衝撃でレンズが冶具から飛び跳ねたり、ヒビや亀裂が入ったりするのではないかと懸念していましたが、いざカットしてみると飛び跳ねもなく非常に良好なカット面が得られ、カット公差±0.1mmもカット箇所の位置決めを画像処理で行えば可能であることの目処が立ちました。

※カット公差:レンズ端面からゲート端面までの長さに対する寸法公差

 

2.ゲートカット自動機の構想

心臓部であるゲートカット機構は、評価冶具で確認したエアーシリンダ駆動によるカットを採用し、レンズのゲートカット箇所の位置決めには画像処理を採用することとしました。

レンズは2個同時にゲートカットするため、2つの真空吸着ヘッドを備え、搬送手段として省スペースなスカラロボットを採用し、トレイへ挿入することとしました。トレイは段積み段バラシ方式の供給方式としました。トレイサイズは□100mm×厚み5mmという扱いが非常に難しいトレイだったため、チャッキングの爪形状設計は非常に苦労しました。

成型機から多関節ロボットで成型品を受け取ります。その取り出された成型品を受け取る機構は、旋回と垂直及び1軸動作を必要とするため、モータ駆動のスライダーにボールねじ&スプラインを組み込んだチャク機構を構成した構想としました。

 

3.詳細設計

各機構ユニットを大まかに配置したレイアウト図を作成し、成型機との配置検討等を行い詳細設計へ進みます。詳細設計は構想図に基づき機構ユニットを具現化していきます。

詳細設計では、構想では見切れていない部分があります。特に成型品を安定した状態で受け取りホールドするチャッキングについては、事前確認が必要なので、チャック機構を試作して設計通りに動作することの確認を行いました。

こうして詳細設計が進行され、各ユニットの詳細設計図を基に製作するための部品図が作図されます。部品図の製作及び購入品の手配を進めるため、部品の詳細情報を一覧にした部品表を作成します。ここまでが設計の一連の流れとなります。

 

4.部材手配及び組立・調整

詳細設計が終わると、部品図・部品表を基に加工品・購入品の手配を行います。単に手配するだけでなく価格交渉も行います。この場合は、機械工作や表面処理の知識が要求されます。部材が調達できれば、機構組立及びエアー配管及び電装系作業も同時に進めていきます。調整作業は、動作確認(シーケンサデバッグを含む)や位置決め精度の再現性等を確認します。

 

5.設置及び立上げ

自動機を成型機横へ設置し、自動運転をしながら問題点を洗い出し機械・電気共に修正を掛けていきます。初期はセンサー等の調整不良があり「チョコ停」が発生しますが、調整して行くうちに機械のくせが把握でき、微調整を繰り返しながら稼働率を上げていきます。安定した稼働率と予定の工程能力が出せれば製造課への引き渡しとなります。

オペレーターへの操作説明やメンテナンス方法を教育し、設備の引き渡しが完了となります。

 

6.不具合箇所の図面改訂

設計不具合や改良した部分は、図面の改訂が必要となります。これを「図面にフィードバックする」といいます。これをないがしろにすると次号機を製作したときに同じ問題が発生し、お金と時間の無駄となります。

以上がプラスチックレンズメーカーにおけるゲートカット自動機開発の経験談となります。




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