機械設計フリーランスの営業方法

2023年11月17日




ここでは 「機械設計フリーランスの営業方法」 について。

 

私たちフリーランスは仕事に波があります。 ここではその波を少しでも抑えるべく、私含め周りのフリーランスが取り組んでいる 営業方法に優先順位と私なりのノウハウを添えてメモ していきます。 また、ここで説明する方法は全体がサイクルしていくような話なので、最後まで読んでいただいて、出来るところから一つずつ網羅していくことをお勧めします。

Contents
  1. 機械設計フリーランスの営業
  2. ① WEB営業ツールを準備する
  3. ② 実務での営業
  4. 最後に。

機械設計フリーランスの営業

① WEB営業ツールを準備する

①-1 HP(ホームページ)の準備

まず一番最初に取り組むべきは ホームページを持つこと です。 そして、そのホームページは 自分自身で作成することが望ましい と私は考えています。 その理由をメモします。

 

①-1-1 営業にコストを掛けない

プロのウェブデザイナーや開発者に依頼すると高額な費用がかかりますが、自分で作成すればその費用を節約 できます。

 

①-1-2 表現をコントロール出来る自由度を得られる

自分でホームページを作ることでデザインや内容のコントロールが可能 になります。 私たち設計者が個人の得意分野や事業の方向性を説明するには、 無関係の人が作る表現よりもよりピンポイントに刺さるメッセージが必要 になります。

少しの表現変化で訪問者の受け止めが変わってくるので、いつでも修正がしやすい環境を持つことは大切です。

 

①-1-3 WEBスキルの習得も営業のカギになる

ウェブデザインや開発のスキルを身につけることは、長期的に見ても大きなメリット です。 私はこのブログ(ワードプレス)をホームページ代わりに使っていますが、時代の変化や自身の事業変化 に併せて新しいプラグイン(アドオンタイプのカスタマイズツールで無料・有料あり)を実装したり出来るようになれば、より訪問ユーザーにとって良いホームページになると思います。

このホームページが出来ると、この後説明する SNSの活用やGoogleマップ登録の活用がより効率的 になります。

 

 

①-2 X(旧Twitter)などのSNSアカウントを作る

私たちフリーランスは 事業に関わる事しか呟かないSNSアカウントを持つことが理想的です。 ただし、SNSは依存性が高いので使い方を間違えないようにしていく必要があります。 ここでは SNS利用のメリットデメリットについてメモしておきます。

 

①-2-1 メリット: ビジネスの日常可視化と個人のブランディング 

  X(旧Twitter)の投稿は基本的に 短文 です。 その短文だからこそ 気軽に投稿できるメリットがあり、それらは リアルタイムな呟き となる事も多く、ビジネスの日常が他のアカウントに見えるようになります。 また、その投稿に一貫性も持たせることで自分をブランディングすることが出来ます。 フォロワーが増えれば自分の事業やサービスを広めやすくなります。

 

①-2-2 メリット: コミュニティ構築と新しい機会の獲得

 X(旧Twitter)の利用によって 同業者や潜在的なクライアントとの繋がりを持つことができるようになります。 それによる 情報交換や協力関係を育むことができるのが大きな利用メリットになります。 ここから実際の仕事の受注へ繋がることも多く、発注する側に立つこともあります。 

私みたいなコミュ障人材でもオンライン露出が増えビジネスチャンスに繋がります。

 

①-2-3 メリット: 市場調査とトレンドの把握

SNSは気軽な投稿が多いので、業界のトレンドをリアルタイムで把握出来るメリットがあります。 また、機械設計に関連する仕事(カテゴリー)は多く、機械設計者でないアカウントからの情報・ニーズや好みを理解するのに役立ちます。

 

①-2-4 デメリット: 時間と労力の投資

効果的なSNS運用には定期的な投稿やコミュニティとの関わりが必要で、時間を要します。 その為、投稿の作成や、いいね、リポストをする時間的負担が増える可能性が高いです。

 

①-2-5 デメリット: プライバシーとセキュリティの問題

 プライバシーや機密情報に十分注意しながら情報を公開するバランスが重要です。

 

①-2-6 デメリット:ネガティブなフィードバックや批判

オンラインでの露出は、ネガティブなコメントや批判に晒されるリスクを伴うので、ネガティブなコメントなどには対応が必要です。

 

①-2-7 デメリット: 効果測定が難しい

X(旧Twitter)に限らず 仕事受注へのコンバージョン測定を いいねの数やリポスト(旧リツイート)の回数に執着することでどこの効果を得るべきなのかが迷子になります。 機械設計のフリーランスで活動する場合、SNSでいいねを集める事よりも より見込み客に直接アプローチするテクニックと、SNSから先の受注に向けた導線をどう作っていくかに着目しましょう。

また、現在私はX(旧Twitter)の活動は停止していますが、情報収集でたまに利用しています。 これは今の事業規模に対して必要なコミュニティや同業者との関係を構築できたからであり、この先の事業状況に応じて利用を再開していきます。 必要な時に必要な活動をしていくことが SNSの事業使用・運用のポイントです。 呟かないといけない という使命感から、本来アピールする事業の色を薄めてしまうような投稿は避けましょう。

 

 

①-3 ブログの準備(これはおまけ扱いでも可能)

ホームページとブログをわざわざ分ける必要はないと考えていますが、ブログは長文が書けるメリットがあるのと、検索エンジンにインデックスされることで、検索からそのブログ(もしくはホームページ)に足を運んでくれる可能性が上がります。

技術者のブログ運営はコツが必要となっており、一言でこうすると検索してきてくれる とは言えないのが難しい所ですが、正しい運営をすることで安定した露出が出来ると思います。

 

 

 

①-4 Googleマップに店舗情報をする

次に、Googleマップへ活動拠点の店舗登録をします。 これにはいくつかメリットがあって

 

①-4-1 Googleマップに登録することで可視性が向上する

私達フリーランスのお客さんは機械メーカーや商社だけではありません。 それは「手作業を機械化したい」と思っているのは製造業にカテゴライズされる企業だけではないという事です。

 

その 潜在的なクライアントが自分たちの提供するサービスを見つけやすくなるのがGoogleマップ で、Googleマップに登録する時に 営業時間、連絡先、サービス内容など、重要な情報を簡単に共有できるので 検索するクライアントさんにも負荷を掛けません。

 

①-4-2 具体的な問い合わせに繋がりやすい

地図上で表示されることで、その地域のクライアントからの検索を受けることができ、「現場・現物・現実」を重視する三現主義の製造業では 自分の活動拠点までの距離や交通の便も営業の一部になります。

近くで、すぐに来れそうなフリーランスなら使い勝手が良さそう と思ってもらうために登録しておくのが良いでしょう。

 

 

①-4-3 無料のマーケティングツールの一つ

Googleマップに登録することでローカル検索でのランキングが向上し、検索結果での露出が増えます。 このシステム自体がとても有用であると思います。

 

 

①-5 グーグル広告を打つ

広告に初期投資(3万〜6万程度)を掛けられる場合はGoogle広告を利用してください。 Google広告を利用すると以下のメリットを受けることができます。(ここでは重要な所だけ抜粋しています)

 

①-5-1 Googleは世界で最も広く使用されている検索エンジンなので広範囲にアプローチ出来る

そもそもGoogle検索は 世界で最も広く使用されている検索エンジン なので、Google広告もその膨大なユーザー(Googleではオーディエンスという)アプローチできます。

 

①-5-2 広告作成が簡単

Google広告は、広告を設定してすぐ公開でき、すぐにその結果を見ることが可能です。(広告センスは自身で磨いてください・・・おそらくキーワードと画像次第です)

 

①-5-3 広告を打ちたいターゲットを絞ることができる

私が一番オススメする理由はこの 広告表示先を狙える という部分です。 検索ユーザーの年齢、地域、興味、検索履歴など、さまざまな要因に基づいてターゲットオーディエンスを絞り込み表示してもらうことができます。

 

①-5-4 予算内でやりたいことがほぼ出来る

広告に出来るだけお金はかけたくないと思う方でも安心 です。 予算や広告の種類、公開時間など、多くの側面でカスタマイズが可能で、 支払いはクリックごとや表示回数ごとなど、さまざまな方法があり、事業の方針に併せて効果的な広告戦略を 経済的に実行 できます。

 

①-5-5 補足

Google広告は 詳細な分析ツールを提供してくれていて、広告のパフォーマンスである費用対効果の詳細も把握することができます。 このGoogle広告を打つ前、 一番最初にホームページを準備しておく事が重要なのでこの優先順位になるんですが、Google広告から入るホームページが充実していることで より効果的に可視性と集客率を高めることができます。

 

 

 

② 実務での営業

WEBでの営業準備が整ってから より効果の高い営業を実務でしていきます。

 

②-1 名刺を準備する

これは言うまでもありませんが名刺は必要です。

 

②-2 現場に足を運ぶ

機械設計者がフリーランスとして活動を始めると、会社員だった頃と違い 現場に足を運ぶ回数が少なくなります。

 

現場では、作業環境や使用状況を直接見ることができるので設計に現実的な視点を取り入れることができる「現実的な視点の獲得」において非常に重要 ですが、 営業という視点から見ても重要な行動です。

 

現場の方と打合せや実機の改造などを通じ 問題の特定と解決をはかる為のコミュニケーションを取ることができます。 現場の作業員や管理者との直接コミュニケーションは、要望をより正確に理解し、その背景である機械がどのように使用されるか知ることで、実用性と安全性を考慮した設計が可能になります。

 

そしてその一連が自身の営業となりその後に続いていきます。

 

私は基本的に 問題が起きている現場 には積極的に行って対応をしています。 むしろ知らないユーザー先で問題が起きていても 二つ返事で行くほど現場が好きです。 現場で 「そういえば君は誰?」 みたいな形から 次の仕事に繋がることもあります。

 

 

最後に。

機械設計者の仕事は冒頭にも書きましたが 仕事に波があります。 それはデジタルデータを具現化する作業に時間が掛かることから、いくつかの案件を入れて隙間を埋めていくという運営になっていくと思います。

 

決まっていたことも、開始日が延期になってしまったりすることで 精神的にも焦る時期が必ず来ます。 そんな時、前もって上記準備をしておくことで 最低限のフォローは出来るのではないかと思います。

 

以上です。

 

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