今日は「回転テーブル・インデックステーブルに必要なトルクの基本計算」をメモしておきます。 ここでは、
- 電気式・油圧式問わずインデックステーブル(回転テーブル)を予定速度で回転させるために必要なトルク
- 慣性モーメントの算出を目的とした計算シート
上記をシェアします。
今日説明する計算は設計初期の検討に大いに役立ちます が詳細設計を進めて行き、最終的にはメーカーが提供している選定ソフトで一応確定させてください。
回転テーブル・インデックステーブルのトルク計算
この記事の目次
計算前に知っておくこと(以下インデックステーブルに揃えます)
インデックステーブルのトルク計算に当たって重要な事なので、まず先にこういった機器の基本的な設計方法(考え方)をメモしておきます。
結論として、設計初期の段階で使用するメーカーが決まっている場合は良いですが、決まっていない場合はその後どんなメーカーになっても直ぐに選定出来るように、想定される運転条件や必要なトルクを知ることが必要 です。
基本計算が出来ていればメーカーの変更が設計の途中で起きても、駆動構造が変わっても即座に対応できると思います。 そして、冒頭に書いた内容ですが、最終的にはメーカーの提供している計算シートもしくはカタログを隅々まで確認して型式を確定しましょう。
特に、油圧式インデックスなどでは、許容される回転トルク自体がとても大きいのでコンパクトなインデックスを選定しがちですが、回転トルクの他に 載せて良い慣性モーメントの上限などが存在する からです。 油圧なので回転トルク自体は大きいけれども、通常の回転駆動より緊急停止時などの破損を防ぐための制限だったりします。
許容回転トルクは大きいので通常運転では全く問題ないですが、かといって 慣性モーメントが大きすぎる物は停止時が危ない よってことです。
回転テーブル・インデックステーブルに必要なトルクの基本計算
インデックステーブルに必要なトルクの基本計算は以下の手順になります。
- テーブルと上に載るワークやジグの慣性モーメント(イナーシャ)を算出する。
- 回転数、加減速時間、等速時間を調整しておおよその移動回転角度を出し、そのときの加速減速時間を求めます。(※想定される回転数、加速、減速のイメージ数値を入れて検討します。)
- 駆動機器が持つ慣性モーメントを入れて回転に必要なトルク計算します。
- そのトルク値を元に機器の選定をします。
トルク計算シートダウンロード
ここでは、上記のインデックスのトルク計算シートをダウンロードできます。お役に立てそうでしたらどうぞご利用ください。(細かい補足は計算シートのセルにコメントしてあります)
また、エクセル内で到達回転速度の入力がありますが、その内容の把握には、別記事の「運転パターン(回転方向)における角速度・角度・所要時間の計算方法」に説明がありますのでご確認ください。
以上です。
関連記事:インデックステーブル関連