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・部品図の書き方 設計の仕方

板金の曲げR設計方法と指示の仕方・補足

2019年11月13日




今日は「板金の曲げR設計方法と指示の仕方・補足」についてのメモです。機械の設計であらゆるところに板金部品が利用されます。今日は板金に用いられる曲げRについて設計方法と周辺の情報を纏めてメモしておきます。特に設計初心者の方は板金の曲げR指示の場合は以下の内容を意識して設計してみてください。

板金の曲げR

板金の設計をする際に、曲げ部分の指示はどうしたら良いか・モデル(図面上)曲げてある内R部は何かで決まっているRで書くべきなのか、もしくは直角で書いて良いものなのか悩みますよね。私の場合は、特別な事が無い限り板厚3t以下を使う場合は内R部を直角で書き、3tを超える板金は内R部を板厚と同等の曲げRで書く事が多いです。そしてR指示も指定の寸法が無ければ「最小曲げR」と記載しています。

そのようにしている経緯を読む

というのも、ずっと前に確か4tのSUS板だったと思ったんですが、モデルの内Rを直角で書いたまま「最小曲げR」と指示していなかった部品に対して「この板金の曲げR、こんなに直角じゃないと駄目なの?」問い合わせがあったんですが、私が設計ミスっていて直角でないと色々マズかった為に「極力直角でお願いします・・・」と。

そんなお願いを聞いてくれて出来上がってきた板金部品はこんな形状でした。(分厚いために部分的に切り欠いて曲げやすくしてありました)

4tを曲げるという当時の僕の設計もどうかと思いますけど・・・・その時に「厚い板は、内側の直角曲げは外Rがキツイんだな」って初めてわかった出来事だったんですよね。その為、それ以降先ほどのようなルールを設けて設計しています。

では、実際の加工メーカーさんではどのようにするのがベストなのか、今私が注目している金属加工プラットホームMitsuriさんのツイッターアカウントより情報が発信されていますので確認してみます。

板金曲げRの指示の仕方

  • 曲げ加工に関して、内側のR指示の場合は上型の金型を替えるだけで加工が可能です。対して、外側のR指示の場合は上型、下型の両方が必要となり、コストが高いです。特別外側のR指示が必要でない場合は、内側のRを指定するとコストを下げることができるし、加工も早いです。
  • 基本寸法の記載の仕方ですが、図面内で外外・内内が混在すると確認作業が増えるのでコスト高です。作業ミスも起こりやすい。寸法精度にこだわらないのであれば、外外で記載しましょう。寸法検査がしやすく、確認作業が減り、コスト減につながる可能性があります。
  • 曲げの外Rを指定するとコストが上がります。指定されたRの金型(ダイ)を作る必要が出てきてしまうからです。指定するなら内R。標準で金型がついているので、対応しやすいです。特に指定がない場合は最小Rとするとコストが下がりますよ。

上記は、Mitsuriさんが板金図面を受け取る中での気づきをレビューしてくれている内容なんですが、Mitsuriさんの情報ヤバすぎないっすか・・・・。設計者が欲しい情報です。

 

最小曲げRの定義

ここで「最小曲げR」というキーワードが出てきましたが、ここでいう最小曲げRというのは材料割れ等を起こさずに曲げ加工ができる最小の曲げRのことです。そのため、最小曲げRというのは材料の特性によって変わってきます。

 

最小曲げRの一般的な寸法はどれくらいか

実際に最小Rを記載した場合どの程度の内Rが付いてくるか。板金最小曲げRの一般的な寸法は株式会社マツダさんが社内規格を提示してくれていますので目安にご確認ください。

最小曲げRの一般的な寸法はどれくらいか

参考サイト:曲げ加工時の内・外Rを考える

 

板金の曲げRに対する設計方法(まとめ)

最後に少し纏めますが、板金部品の曲げ部は・・・・

  • 板金の曲げRは基本的に内側のRを図面に記載する。
  • 内曲げR寸法にこだわりが無い限り「最小曲げR」と記載する。
  • 寸法もこだわりが無い限り「外外」で記載するようにする(板金共通項目)
  • とにかくMitsuriさんのツイッターアカウントをフォローして勉強する。

 

【補足】曲げRで立ち上げたりする場合の設計

少し補足になりますが、こんな立ち上げ形状の曲げを行う場合も多いです。そんな場合は「W≧2t+R」の計算で形状を作ると変形がほぼ無く作れるようです。この場合の「R」は板厚にします。(私もここは意識しています)

板金の曲げR設計方法と指示の仕方と補足

以上です。

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