宇宙機器に行なわれるQTやATレベルの試験とは

2016年2月10日

今日は宇宙関係でよく聞く 「QTやATレベルの試験」 についてのメモです。

QTレベルとATレベルとは

QT=認定試験

英語:Qualification Test
意味:認定試験(一般的:QTレベルの試験と言われることが多い)

 

概要

PM(プロトタイプ)に行なわれる試験。

プロトタイプモデルは、FM(フライトモデル)と同一の設計・製造方法で製作しているが、フライトモデルの受入検査(ATレベル試験)より厳しい試験条件にさらし、設計と製造方法の認定を行う。

QTレベルの試験は、実環境より厳しい条件に設定して潜在する不具合を顕在化させ、実環境にさらされても要求された機能性能をQTレベルの試験で十分なマージンで満足することを確認している。

 

AT=受入試験

英語:Acceptance Test
意味:受入試験(一般的:ATレベルの試験と言われることが多い)

 

概要

AT(受入試験)はFM(フライトモデル)に実施する。

AT(受入試験)の目的は、QT(認定試験)で認定された設計および製造方法で製作されたFM(フライトモデル)の欠陥などを顕在化する。

 

QTレベルとATレベルとの違い

振動試験 :実荷重の1.5 倍、
音響試験 :+4db
熱真空試験:±15℃広い温度

 

 

補足(PM/FM/PFM)

PM(プロトタイプモデル)

実際に運用される搭載機器及びシステムで作成し、実飛行環境より厳しい環境条件で試験をおこなうモデル。

 

FM(フライトモデル)

実際に運用される 搭載機器およびシステム

 

PFM(プロトフライトモデル)

開発を効率化のために、QT試験を終了したPM(プトロタイプモデル)に、必要な部分を対応させたFM(フライトモデル)。

AT(受入試験)を行ない実機として利用する。

 

以上です。