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機械設計メモ2

・モーター

運転パターンにおける速度・距離・所要時間の計算

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今日は「運転パターンにおける速度・距離・所要時間の計算」についてのメモです。機械を設計する上で駆動計算は必須になりますが、モーターを選定するにも運転パターンの基礎情報が無ければ最短での選定ができません。ここでは一般的な「行って帰ってくる」の動きを到達速度、加速時間、減速時間、停止時間で計算できるようにまとめてみました。どうぞご利用ください。

運転パターンにおける速度・距離・所要時間の計算に必要な項目

運転パターン計算に必要な項目

運転パターンを用いておおよその動きを知るには以下の項目が計算に必要です。

  • V到達速度(m/s)
  • G加速時間(s)
  • G'減速時間(s)
  • t等速時間(s)
  • ts停止時間(s)

運転パターンの計算

 

加速度

まず、加速度を求めます。加速度の計算は以下の通りです。
α[m/s^2]=V/G

減速度

次に減速度を求めます。減速度の計算は以下の通りです。
α'[m/s^2]=V/G'

加速時の移動距離

加速時に進む距離は以下の計算式で求めます。
d[mm]=(1/2)*α*G^2*1000

等速時の移動距離

等速時の移動距離は以下の計算式で求めます。
dd[mm]=V*t*1000

減速時の移動距離

減速時の移動距離は以下の計算式で求めます。
db[mm]=(1/2)*α*G'^2*1000

パターン1の走行距離

上記の計算で運転パターンの一つ目が出来上がります。またそれらは以下の計算式となります。
ST[mm]=d+dd+db

 

運転パターンは行って帰って”ゼロ”になる

設計においてタクト計算をするときには、行って帰ってこれる設計にしないといけません。その計算は上記運転パターンが複数行われ、一連の動きが終わると”ゼロ”に戻るイメージが必要です。それらを以下の計算式で確認をする必要があります。

 

全ストローク

全ストロークは行きも帰りも加算していくことです。これら計算は例えばボールねじなどの寿命計算においてどれだけ稼動できるかなどの計算にも有効に利用できます。

STA[mm]=ST1+ST2+ST3+ST4+・・・・

 

全ストローク後戻り位置

全ストロークは行って帰って”ゼロ”になるか確認します。行きは+(プラス)で帰りは-(マイナス)で計算します。

ST0[mm]=ST1-ST2+ST3-ST4+・・・・  ゼロになれば機械ははじめの位置に帰ってきている

 

全パターン後の所要時間

出来上がった全パターンの所要時間は以下の計算式で求めます。この結果が機械の目標タクトになっているか確認してください。またこれら計算は機械駆動機器を計算する上で大変重要です。例えばタクトがものすごくタイトな場合、加速や減速時間を削っていく必要があります。加減速時間を削るということは、モーターの必要トルクが大きく変わってくるということです。

sA[s]=G+G'+t+ts+G2+G'2+t2+ts2+G3+G'3+t3+ts3+G4+G'4+t4+ts4+・・・・

 

計算エクセルシートのダウンロード

ここでは運転パターンにおける速度・距離・所要時間の計算を行えるエクセルシートをダウンロードできます。このエクセルシートは全部で4パターンになる検討ができます。自由にカスタマイズしてご利用ください。

 

以上です。




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