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ボールねじを使って水平搬送する時のモータートルク基本計算

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今日は「ボールねじを使って水平搬送する時のモータートルク基本計算」のメモです。ボールねじを利用した設計は、ボールねじの選定やモーターの選定に時間が掛かります。ここでは水平搬送におけるモーター必要トルクの計算に特化しメモいたします。どうぞご利用ください。

ボールねじを使って水平搬送する時のモータートルク基本計算

モーターのトルク計算をするのに必要な項目

ボールねじを使って水平搬送する時のモータートルクを計算するには以下の項目が必要になります。モーターのトルク計算において、慣性モーメントは非常に重要ですので設計の検討段階においても慣性モーメントはおおよそをカタログで拾う必要があります。

  • K搬送質量[テーブル+ワーク](kg)
  • V搬送速度(m/s)
  • Eボールねじにつく付属品慣性モーメント(kg・m^2)
  • Jボールねじ慣性モーメント(kg・m^2)
  • Dモーター側慣性モーメント(kg・m^2)
  • Lボールねじのリード(mm)
  • G加減速時間(s)
  • t等速時間(s)
  • St停止時間(s)
  • S最小送り量(mm/パルス)
  • Y与圧トルク(N・m)
  • H減速比
  • C他負荷トルク(N・m)
  • P案内面抵抗(N
  • U安全率

ボールねじの必要回転数

まずボールねじの必要回転数を求めます。ここで注意が必要なのが、例えばモーターをボールねじに直付けの場合、ここで出た必要回転数はサーボモーターなどの回転数に置き換わります。
Nb[rpm]=((V*1000*60)/L)

 

モーターの必要回転数

モーターの必要回転数を求めます。ここでは減速機を噛ませた場合の計算になります。モーター直付けの場合は「ボールねじの必要回転数=モーターの必要回転数」となります。
Ns[rpm]=((V*1000*60)/L)*(1/(1/H))

 

サーボモータのエンコーダとドライバに必要な分解能

サーボモーターを利用する場合はドライバに必要な分解能を求めます。これは停止精度が狙ったポイントを得られるか検討するために必要です。
Bn[p/rev]=(L/H)/S

 

角速度

角速度は以下の計算式で求められます。
ω[rad/s]=(Ns/9.55)

 

角加速度

角加速度は以下の計算式で求められます。
α[rad/s^2]=ω/G

 

外部荷重による摩擦トルク

外部荷重による摩擦トルクを求めます。
トルクT0[N・m]=((P*L)/((2*3.14)*0.9))*(1/H)/1000

 

全体の慣性モーメント

全体の慣性モーメントは以下の計算式で求めることができます。
I[kg・m^2]=(K*(L/(2*3.14))^2*(1/H)^2*10^-6+(J*(1/H)^2)+(E*(1/H)^2)+D)

 

加速に必要なトルク

加速に必要なトルクは以下の計算式で求めることができます。純粋に加速にだけ必要なトルクです
T1[N・m]=I*α

 

加速時に必要なサーボモーターのトルク

サーボモーターに必要な加速トルクです。このトルクを、検討しているサーボモーターの瞬間最大トルクが上回る必要があります。
T2[N・m]=(T1+T0+Y+C)*U

 

等速時に必要なサーボモーターのトルク

等速時に必要なサーボモーターのトルクは以下の計算式で求めることができます。
T3[N・m]=(T0+Y+C)*U

 

減速時に必要なサーボモーターのトルク

減速時に必要なサーボモーターのトルクは以下の計算式で求めることができます。
T4[N・m]=-(T3-T1)*U

 

1サイクル実効トルク簡易計算 (加速→等速→減速→停止)

実行トルクは以下の計算式で求めることができます。検討しているサーボモーターの定格トルクはこの実行トルクより上回っていなければなりません。
実行トルク[N・m]=SQRT((T2^2*G+T3^2*t+T4^2*G+0)/(G+G+t+St))

 

計算エクセルシートのダウンロード

ここでは、ボールねじを使って水平搬送する時のモータートルク基本計算を行えるエクセルシートをダウンロードできます。自由にカスタマイズしてご利用ください。

以上です。




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