今日は「2022年7月にリッドワークスとドラフトサイトの価格が上昇する件」についてのメモです。
ソリッドワークスを購入した大塚商会さんからこんな連絡がありました。
引用
ソリッドワークス・ジャパン株式会社より各販売代理店宛に、全世界・地域で予定されている2022年4月1日からの価格改定への追従、サブスクリプションモデル(期間利用ライセンス)の促進、ならびにコンカレントエンジニアリング環境の価値の明確化のため、ソリッドワークス関連製品のデスクトップ版各種製品および、サブスクリプションサービス(ソフトウェアメンテナンス)の価格を改定する旨案内がございました。 また、それに伴い2022年5月1日より、ソリッドワークス関連製品の期間利用ライセンスが販売開始となりますため、下記の通りご案内申し上げます。・・・・・・(という内容です)
つまり、ソリッドワークスの価格が上がります。
大塚商会さんでは 価格改定後の正確な価格については、現時点ではまだ正式に公開されていない とした上で、大よその目安になる上昇幅の連絡がありました。 また、適用時期ですが 2022年7月1日メーカー受注分より価格改定を実施するそう です。
私は1ライセンスしか所持していない、しかも保守もかけていないユーザーなので お客と言える立場ではない のですが、この連絡によって価格の上昇幅がわかったのと、新しい商品についても理解が出来たので、簡単ではございますがメモしておきます。
ソリッドワークスとドラフトサイトの価格改定
ソリッドワークスの価格改定対象と価格上昇の割合は以下のようになるそうです。
対象の製品と価格の上昇率
① SOLIDWORKS製品 新規スタンドアロンライセンス
- 現行メーカー希望小売価格に対する 約5%の価格上昇
②SOLIDWORKS製品 新規ネットワークライセンス及びサブスク
- 現行スタンドアロン版希望小売価格に対する 約25%の価格上昇
- 現行ネットワーク版希望小売価格から 約14%前後の上昇(製品よって異なる)
③DraftSightのNetworkライセンス
- 現行メーカー希望小売価格に対する 約33%の価格上昇
④その他価格が上がる製品
- アップグレード / Conversion製品
- ネットワーク版の新規、更新、再加入のサブスクリプション
1年間または3カ月間の期間利用ライセンスの新設
2022年5月より、期間利用のライセンスが新設 されるようです。
時期:2022年5月2日メーカー受注分より
製品名:Term License
期間ライセンス対象ソフト
SOLIDWORKS製品のスタンドアロン版で、ネットワーク版の期間利用ライセンスも今後販売を予定しているそうです。
期間ライセンスのサービス内容
契約期間中は、サブスクリプションサービスでメーカーが提供するサービスと同様のサービスが提供される。
期間ライセンスの予定がない製品
- SOLIDWORKS PDM Professional Contributor
- SOLIDWORKS PDM Professional Viewer
- SOLIDWORKS Composer Sync
- SOLIDWORKS Composer Enterprise Sync
- SOLIDWORKS Composer Player Pro
- SOLIDWORKS Composer Check
- SOLIDWORKS Sustainability
詳細:SOLIDWORKSのサブスクリプションモデル「Termライセンス」とは?
最後に
少し、ソリッドワークスについて個人的な感想 をメモさせてください。(大塚商会さんに対してではないくソリッドワークスというソフトに対してです)
ソリッドワークスは 私の設計能力を引き出してくれるミドルレンジで最も優れたCADソフトだと思う んですが、今回の価格上昇の話は残念でした。 ひそかに無料版か、モデリングだけしか出来ない低価格のソリッドワークスの販売を期待していました。
私の働き方は、機械設計者でフリーランスとして活動しています。 一度買ってしまえば良いのですが、 お客様も一定ではなく時代の流れによって変化していきます。 今所持している年式と同じ年式をもつお客様の仕事をしているので、お客様が変われば私が持つCADも変えないといけません。 良くしてくれるお客様からはCAD自体を貸してもらえるのでその問題はなくなりますが、殆どがそうではないです。
なんでもそうですが、趣味以外の支出・投資には費用対効果を求めるもので、このCADに関しても同じです。
最近では私の所に 仕事をさせて欲しい というメールが来たり、実際にソリッドワークスを使って仕事をしてもらっている方も居ます。 機械系のフリーランスやバイトさんが増えない理由の内、CADを持てるか持てないかが大きな問題です。
例えばフュージョンのように無料版があって多くの人が触る事が出来れば、その動きから始まる大きな流れになると思うのですが、 正直フュージョンの無料版はモデリング・その他機能を使えるし、仕事をしてもらえるけどエクスポート・インポートで一旦縁の切れるデータになってしまうから勿体ない んです。
もし、モデリングだけしか出来ないけどソリッドワークスの無料版もしくは安いライセンスがあったとしたら僕の働き方も大きく変わるし、今居るお客様にとっても良い環境になるのです。 これは私側に限らずエンドユーザーさんが利用するにもめちゃくちゃ便利だと思うんです。
今の時代、3Dモデルを使う設計においてモデリングだけの設計では設計の品質を上げる事は難しい ので、材料の特性・ちょっとした解析を行う為に、他CADのデータではなくソリッドワークスのデータが欲しいんです。 仕事を小分けしてモデリングだけを外注化することで大きな効率化が図れるんですが、その モデリングだけしかやらないのに他の機能も最大限付いているソフトしかないのは残念 だ・・・・ と、私は勝手に思っています。(上手く伝えられなかったらごめんなさい)
また、価格改定の理由の一つに「コンカレントエンジニアリング環境の価値の明確化」とありますが、コンカレントエンジニアリング環境の価値って具体的に何 か気になるところです。 思うのは、コンカレントエンジニアリングは 設計から製造にいたる様々な業務を同時並行で処理をし進めること ですが、期間限定ライセンスでプロジェクトごとに柔軟な対応をCAD販売側で出来るようにする という意味でしょうかね・・・。
私としては、サブスクの価格を下げて個人でも買いやすくなる事でソリッドワークスユーザーをより多くして欲しいです。個々の設計者がソリッドワークスを導入して、プロジェクトごとに集まれる環境、ライトなモデリングをするだけの人、解析含めた複雑な設計をする人が上手く配合される環境のために、制限付きで安価なソリッドワークスが販売されることを今後も期待 していきたいと思います。
以上です。
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