今日は「オイレス(無給油)ブッシュの適切なサイズを検討する方法」についてのメモです。前回記事にした「オイレス(無給油)ブッシュを利用する際のPV値と寿命の計算」では、決めた軸受けサイズに設計値である動作速度を入れ込んでPV値を計算し寿命を計算しました。今回は設計値である動作方法や動作速度はなかなか変えることができませんが、適切なサイズを検討する方法をメモしておきます。
オイレス(無給油)ブッシュのサイズ
適切な軸受けの長さって?
オイレスベアリングのカタログには以下のように書いてあります。
軸受け長さ/軸受け内径=比 において・・・
- 一般的に軸受けの長さ比(軸受け長さ/軸受け内径)は0.5~2.0
- 高荷重・高速・方当たりでの利用は0.8~1.0
と考えられています。またそれらの影響は以下のように
軸受け長さ/軸受け内径=比 が大きいと・・・
- 油膜形成能力:大きくなる
- 振動減衰効果:大きくなる
軸受け長さ/軸受け内径=比が小さいと・・・
- 放熱効果:大きくなる
- 偏荷重に対する安全性:高くなる
- 省スペース性:大きくなる
- 磨耗粉の排出効果:大きくなる
以上のようにされています。比は大きいほうが有利というわけではなく、オイレス(無給油)ブッシュに要求される品質に寄せた比にする必要があるそうです。以上のことを考慮して最適な設計サイズを見つけてください。
エクセルデータのダウンロード
ここでは、オイレス(無給油)ブッシュの適切なサイズを検討するエクセルシートをダウンロードできます。検討用にどうぞご利用ください。一応、黄色部の荷重を変更すると軸受けの径及び長さにおける面圧を確認できますが、あくまで比の確認用で作ってあります。
オイレス(無給油)ブッシュの適切なサイズを検討する方法_191005