機械設計メモブログの一言集(2026年アーカイブ)

 

ここは 機械設計をやっていく中で感じたことの一言 をまとめています。 特に目的はありません。ただのメモです。

目次(Contents)→
  1. 一言メモ

一言メモ

バックアップ。

自分はFAもやればクレーンや歩廊色々やるんですが、未だに「この表現って気を付けないとヤバい」というものがいくつかあって

例えば例を一つ上げると、デッキや架台の仕様として用いられる「1ton/㎡」。

「架台は絶対に〇ton/㎡の強度にしなければならない」という法律上の規定やJIS規格があるわけではなく、これらの数値は、法律(建築基準法)が定める「最低基準」をベースにしながらも、実際の工場の床の強度、載せる機械の重量、稼働時の振動(動荷重)、そして安全率を考慮して、顧客や設備側が独自に定めた「仕様(実務上の基準)」です。

設計者の自己判断で「1ton/㎡」を満たしていても、この「集中荷重」によって架台の天板が局所的に凹んだり、フレームが曲がったりすることがあるため、梁(ハリ)の配置や鉄板の板厚を設計する際には注意が必要ですよね。

自分の場合は、均等荷重で「1ton/㎡」の荷重を掛けたときの応力が集中する場所を見極めて「安全率」を必要倍数確保できてようやく仕様を満たすと考えます。

つまり、評価するポイントはずっと奥深くの点にあるって話です。

ここをちゃんとやらないと大事故になります。 とはいえ、解析に頼るのは危険すぎる。それでもそうなった時に代替えの防御機能が働く「バックアップ」という 安全設計の概念 が必要になります。(2026-05-20)

 

 

何でもチャレンジ。

先日提供したノウハウの自動振り分けシステムの「本質」が好評でとても嬉しいです。  この本質は、今実現しようとしているチャットボットの脳そのものを作っているので、ノウハウを溜めていくのと同時に、既存のマニュアル(Word・Excel・PDF)なども入れておくとより高精度な回答が出来る基盤となります。

(既存マニュアルの振り分けは、独立した振り分けコードの作成が必要なので、私のキャパとして完全版を~5/22までの間で手にされた方限定で特別に対応します。振り分けGASコードを作るため、参考のマニュアル(部分塗りつぶし可)を見せていただくことがあるかもしれませんのでご了承ください)

そして、今私は「図面チェッカー」なるものを作ろうとしていますが、皆さんもご存じの通り「図面だけ見ても検図は出来ない」ので、オリジナルのアルゴリズム+脳で対応しようとしています。

検図作業を独自のアルゴリズムでチェックするアプリのスプレッドシート

半年ほど設計にかかるFA製造装置は場合によって500枚前後部品図を作成することもあり得るのでこの効果は絶大だと思います。 まぁ、うまくいけばの話ですが笑 (2026-05-15)

 

もう目の前に来ているのかも。

これは今日抽出した内容の極一部なんですが、プロンプトの書き方次第では、結構抽出力ありますよね・・・。

 

機械設計の業務中のつぶやきをテキストにノウハウ抽出した画像

 

このままこういったテキストを溜めていくと、設計をAIに教わる時が確実に来るし、仕様書から装置概要をテキストに落とし込む事まで行けることが見えているので機械設計が根本から変わる気がしています。

 

機械設計の業務中のつぶやきをテキストにノウハウ抽出した画像

 

AIが設計の大半をしてくれるなら自分は現場でお客さんとより多く会話が出来るようになるし、現場で深く一次情報を得る時間に使えるので楽しくなるに違いないです。

 

自分が作ったAIが、AIを持つCADに仕様投げてモデル化したら一晩!? で装置設計がいけそうな気がしています。

 

そういう用途のおいても、ここで抽出しているような小さい判断基準ってとっても大切だと思います。 とはいえ、設計のノウハウも大切ですが、何よりもそれらを管理でき、引き継いで行けるシステム設計にすることがとっても大切です。(2026-05-15)

 

設計ノウハウの完全自動・資産化システムの構築ができた話

もう皆さんはAIを使い倒していると思うのですが、恐縮ながら本日私は、Googleworkspace×Geminiの組み合わせで、設計ノウハウの完全自動・資産化システムの構築にに成功しました。

 

これは設計者(私)の頭の中にある「暗黙知」を動画から抽出し、Google Workspace(GWS)とAI(Gemini API)を連携させることで、将来実現させるデジタル・クローン(AIアドバイザー)の学習用データベースを全自動で構築・整理する仕組みです。

 

ざっくりいうと以下のステップで行いました。

 

1. 暗黙知の言語化(動画からのテキスト抽出)
画面収録ソフトを使用し、CAD操作と設計者の「思考プロセス」を動画として記録します。

 

2. GWS上の知識ストレージ構築(フォルダ構造の最適化)
属人化を防ぎ、将来的なシステム譲渡やAI(RAG)の検索精度を高めるため、マイドライブではなく「共有ドライブ」を知識の格納庫としました。

 

3. GAS×Gemini APIによる「完全自動仕分けシステム」の実装
Google Apps Script(GAS)を用い、毎日深夜3時に自動起動するタイマー(トリガー)をセット。

 

4.AIによる自律的分類
GASが起動すると、データ保管場所にあるテキストをGemini APIに送信、Geminiが文脈を読み解き、7つのカテゴリのどこに該当するかを自動で判断。

 

5.構造化データの自動生成
AIが将来検索しやすいよう、見出し(##)や箇条書きを用いたMarkdown風のクリーンなレイアウトに整えた上で、各カテゴリフォルダに「本日の日付_追加ノウハウ」としてドキュメントを新規作成・保存するようにしました。

 

6.自動整理
処理が終わった元データはアーカイブフォルダへ自動移動させ、インボックスを常に空の最適な状態に保つようにしました。

 

7. 結局何が出来たのか
設計者(私)は「動画を撮って、テキストをフォルダに入れるだけ」で完了し、面倒な分類や整理はすべて睡眠中にAIが行うため、半永久的に運用が継続できるようになりました。単なるベタ打ちの長文ではなく、意味の塊ごとに構造化されたドキュメントが蓄積されるので、将来「CAD横に常駐するAIアドバイザー」を構築した際、ハルシネーション(AIの嘘や混乱)のない的確な回答が引き出せると思います。

 

つまり私はひたすら働くだけでそのうちAIクローンが出来上がる第一歩をようやく踏み出せました。

そして、この再現性が極めて高い構築マニュアルを、限定ではありますが近々で提供予定です。

 

ちなみに、設計者じゃなくても設計グループでルール化・運用することで組織として機能できるし、小規模グループでも勝てる設計が今後出来る基盤となってくるので、管理職の方にもぜひ取り入れてほしいです。
ただ・・・これが巷に広がると商売あがったりになる可能性が高いので価格は高くなってしまうと思いますが、興味がある方はお待ちいただけますと幸いです。(2026-05-09)

 

 

この先20年で324000円の節約に成功。

仕事のデータのやり取りはお客様指定(所有)のファイルサービスを使っていますが、
個人で月額利用していたファイルストレージをついに解約しました。 前々から実現したかった「外部のクラウドサービスに依存せず、自身のサーバー内に」という目的を達成!

 

独自のファイル共有環境を構築したTOP画面

 

1. 主要な作業項目

①サーバー環境を大容量データへ対応
②第三者の不正利用を防ぐため、システム管理画面への入り口にパスワード認証(ログイン機能)を実装。
③アップロードされたデータを安全な階層に隔離し、同時にシステムがランダムなパスワードを自動生成するバックエンド処理を構築。
④「ダウンロードURL」と「パスワード」をあえて2通に分けて自動送信するプログラムを実装。
⑤お客様がアクセスした際、有効期限の判定とパスワードの照合をシステム側で瞬時に行い、正解した場合のみファイルを引き渡す仕組みを構築。
⑥指定した保存期間(3日または7日)を経過したデータを、サーバーのタイマー機能を用いて深夜に完全・自動消去する設定を追加。

 

独自のファイル共有環境を構築し、アップロードが終わった画面

 

2. セキュリティの安全性とその仕組み

①入り口にセッション方式のログイン認証を設け管理者以外の利用を完全にブロック
②推測不可能なダウンロードURLと「ランダムな英数字」で作られた専用の隠しフォルダに保存
③URLとパスワードの分離送信(情報漏洩の防止)
④パスワードのハッシュ化(不可逆の暗号化)保存(内部漏洩の防止)
⑤見間違いによるロック防止(お客様への配慮)
⑥時限式データ完全消去(パスワードなどのメタデータも含めて痕跡を残さず完全に消去)

独自のファイル共有環境を構築してダウンロードする画面

これで安全にデータやり取りができます。プログラムが良く分からない(サービスに依存していた)自分にとっては、とっても嬉しい進化です。(2026-05-07)

 

 

今まで頑張ってきて良かったし、これから先、より貢献できる設計者になっていきたい

私は正直AIは後発で、設計の業務においても過去の経験を思い出しながら設計してきました。 独立して7年程経ちますが、色々設計してきたこともあって資産として図面や3DCADモデルが大量にあります。

 

もちろんこれはお客様と、契約している設計者との共有資産であり、納品は2DCADデータであってもいずれ3CADデータが欲しくなればそのままお渡しできます。

 

AIの進化がすさまじい中で、私たちのような「ルールが決まっているようで決まっていない仕事」においては、AIエージェントやオーケストレーターが一気に来ている今こそが運命の分かれ道のような気がしています。

 

色々模索していく中で、一旦頑張っていこうかなと思っているのが「私たちの泥臭くても進めてきた仕事を振り返り、ノウハウとして記憶・記録しそれを引き出すコンテキストをためる事」です。

 

※下の画像はAIで音声動画を要約して・ノウハウを抽出したもので、ごく一部です(無加工そのまま)

設計の仕事説明の動画からGeminiで要約しテキスト化したもの

 

これって、今すでにやっている人も沢山いるかもしれないんですが私たちの日々の会話やCADの操作、完成品を眺めながら一人反省会をしてそれを溜めていく。 (絶対にクローズ環境でやってください)

 

そしてそれをAIと対話しながらオーケストレーターを構築していく。 そうすることで少しずつではあると思いますが、お客様の依頼や装置課題の解決に大きく貢献できると思っています。

今まで「同じことの繰り返し」がこれからは「一つ一つが資産となってリユースできる」というには精神的負荷もだいぶ下がります。

 

いずれは仕様書から納品図まで作れる環境を構築できると確信がもうあるのですが、AIが来る前に沢山の設計(一次情報を溜める事)を頑張ってきて良かったなと思います。

 

本当はこういった機械設計AIの作りこみを一緒にできる人がいればもっと実現は早いと思うんですが、なかなか難しいですよね。 コミュニティーじゃ絶対に無理だし・・・ (2026-05-02)

 

機械設計におけるAI導入、結局は何のために?誰のために?という視点が必要

私はFA自動機の設計を主として、機器選定はもちろん、治具の構成やあらゆる考え事は一旦AIを通すという所からスタートしています。

これまでに、色々チャレンジして分かっているのが、小規模事業者の機械設計において、「生成AIを使って情報を集める」というステップの次に待っているのが、「誰の情報をどういう方法で収集してどこに保存し、どう料理するか」という一連の流れを意識する事が重要になるので、ある意味でAIを駆使する人の存在意義である実務のワークフローや違う業界の知識までをコンテキスト化する必要が出てきます。

というか機械設計をAIで使いこなそうとすると結局その個人の1次情報が何よりも重要になってくるので、誰かに「AIを使って効率化して」など簡単に言われたり、「どうやってAI使いこなしてますか?良かったら教えてください」みたいなことは、出来る設計者にとって全てテイカー(Taker)認定になると思います。

私の場合、お仕事をくださるお客様のためと、ライバルである過去の自分に打ち勝つためにガンガンコンテキストを溜めてますが、企業に勤めていたとしたら「できる設計者になろうと休日も読書をし、現場で苦労して身に付けた知識や苦い経験」をそのまま相手に差し上げるようなものだなと・・・思うんですよね。

設計ワークフローを細かく手順化している企業はステップごとに動かす方法を決めるだけだと思うので俗人化はすでにないのかもしれませんし、AI導入は比較的楽だと思いますが、いくらAIに反復させても設計現場の泥臭い状況まで理解して先回りするAIを作るためには「理解している人のチェックと対話、会話」が必要だから、結局は誰かの努力が犠牲になるという構図であると思います。 (2026-04-27)

 

CADオペレーターはインテリブルーカラー?

 

FA自動機の設計は「役割分担」がとても大切だと思っています。FAは単発の専用機(人が専属機の段取り替えなどを行って仕事をする)から、自動組立機(各部品を自動投入して組み上げていく機械)まで幅が広く、規模が大きくなれば複数人でその装置を設計していくことになります。

 

ただでさえ一つの要素(専用機)が難しいのにそれが連なると、設計の現場は大変です。 従来はそれを「人海戦術」で行っていて、今でも多くの設計者を抱えている企業様も多いと思うのですが、今後トレンドとなっていくのは「AIを使ってどう役割分担していくか」だと思っています。

他の企業様がどう役割分担を行っているのかは分からないのですが、私の最近は「仕様書の精査と監査から設計指示書作成(一旦のたたき台+評価指標)」まではAIで行う準備がようやく終わったところです。 もちろん仕事の内容が違えばAIにしてもらう仕事も違うので、今ある複数のAI指示を、ここから数年かけて磨いていきます。

そしてもう一点。

これを言うと怒られるかもしれないのですが、よく「CADオペレーターは設計じゃない」みたいな言葉を目にするんですが、この先を考えると、今後必要とされる設計プレイヤーって、CADを日々沢山触っていてあらゆる機能を使いこなす人だと思うんですよね。

 

皮肉にも、私が作っている「設計指示書作成」は出来上がってしまえば私じゃなくても誰でも良いんですよね。

 

つまり、今後はる意味でブルーカラー領域なのが「CADオペレータ」と言われるスペシャリスト方だと思います。(2026-04-24)

 

最近の話。

独立すると、受注に波があり作業量のコントロールが難しいですが、週末も頑張って3件終えました。

①ワーク吊り具の詳細設計・部品図
②拡散機の設置レイアウト
③印刷系装置のブレード
④今週1週間の予定・データ準備・説明動画

2DCADの作業もあったんで気分転換にもなりました。最近取り組んでいるのが 動画からノウハウテキストを作って記録していく作業です。 難しい事はなくてBandicam[バンディカム]を使って動画を取ったらGeminiに以下のプロンプトで内容抽出、テキスト化します。

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指示:この動画から、具体的な作業手順ではなく「設計の基本思想とノウハウ」のみを抽出・体系化してください。
あなたは、熟練設計者の思考をデジタル資産化する専門のナレッジエンジニアです。この動画を解析し、個別の作業フロー(「どこをクリックしたか」等)は原則として除外し、**「次回の設計にも転用できる判断基準」**のみを抽出してください。
以下の項目で整理してください。
① 設計の「芯」となる基本思想(ストック・ノウハウ)とその理由(論理的背景)

状況が変わっても守るべき、あなたの設計哲学や物理的な原則。
個別の操作については、この「思想」を説明するために必要な場合のみ言及してください。
例:「剛性を高めるための配置」「メンテナンス性を考慮した逃げの作り方」「部品統合の判断基準」など。

そして、①の思想に対して必要な理由を「物理的理由(強度・精度)」「コスト(加工・組立)」「リスク回避(摩耗・干渉)」の観点から掘り下げてください。

順番は箇条書きで、思想の後に理由を書いてつながりのあるマニュアルにしてください。

② 熟練者の「直感」と「妥協の境界線」

言葉にしにくい「違和感」の正体や、今回は妥協したが本来追求すべき理想形について。
外注さんが独断で判断してはいけない「設計の急所(勘所)」を特定してください。
③ 未解決課題・将来の改善の種

今回の動画で触れた内容の中で、将来的に自動化・標準化できそうな部分や、さらに検討が必要な技術的課題。
出力形式:
作業指示書ではなく、**「設計基準バイブル」**の一ページとして、論理的で格調高い文章で出力してください。


↑ここまで。

ここでおすすめなのはやはり Bandicam[バンディカム] で、クリックしたポイントなどがマークされます。今のGeminiは「動画を見て要約する」ことができますが、将来のGeminiは「動画を見て、その背後にある3D空間の座標やマウスの軌跡、画面上の微細な変化を数値として再構成する」ことができるようになるとのこと。将来、AIに「私の過去の設計動画100本をすべて見て、私の作風を完全にコピーした3Dモデルを生成して」と頼む日がきそうなので、その動画は捨てずにまとめておくことも必要です。但し、生成AIを使う時は情報漏洩しない環境で行ってください。 あと、社内でべらべらノウハウしゃべるにも抵抗ありますが、私みたいに引きこもっている設計者は取り組みやすいです。(2026-04-20)

 

 

「現場の迷い」をゼロにする過剰と言われても仕方がない明瞭化(図面のユーザーファースト)

図面は「製図ルールの発表会」ではなく「加工者の方への絶対的な指示書」です。  第三角法などの製図ルールに則っているからといって、加工者が瞬時に理解できる図面とは限らないのが現実。

特に大型フレームでは「正面」「右側面」「左側面」といったテキスト表記をあえて明記したり、視覚的な誤認を完全に排除すると良いです。

視覚的なノイズといいますか、自分は加工に直結しない線は「ノイズ」として見ていて、例えば、I型鋼(H鋼)などのR部から生じる「接線エッジ(正接エッジ)」や、不要な隠線はあえて非表示にするなどします。 図面は美しく、かつ「どこを加工すべきか」が瞬時に飛び込んでくる状態でなければならないと思います。

2DCADや、もっと言えばドラフターの時代から失われつつあるテクニックの一つだと思います。 だから3DCADになっても特に製缶品の製図には時間かかります。

見間違えるか加工者の方が悪いんじゃなくて、見間違える図面を描いた人の配慮不足。(だと思う)。

 

見積もり構想図における「解像度のコントロール」

 

見積もり・計画段階の図面において、細部のボルト穴や微小な干渉回避に時間を割くのは無駄です。しかし「どこを支点にして、どこが駆動し、どう荷重を受けるか」という骨格だけは絶対に間違えてはなりません。

成立しないポンチ絵に沿って詳細設計を進めてしまうと、後から「やはり動かない」となった際の手戻りコスト(設計費・加工費)は甚大です。  構想段階で「物理的なNG」を察知して「排除」、成り立たせるための複雑な構造は、標準的な直動部品の組み合わせに置き換えるなどで、特注部品の加工費を抑え、組立調整の工数も削減できます。(2026-04-16)

 

禁断の領域

 

昨日、お試しではあるんですが「画像処理の選定をするためのプロンプト」を公開しました。 もう皆さんも使い慣れているかと思うのですが、答えを出すためのノウハウが少し詰まったプロンプトです。
これを見て、「知らなかった」という方もいれば「そうだよね、これくらいインプット情報要るよね」と理解している人もいるかと思います。

 

【プロンプトを公開することによるメリット】
こういったプロンプト公開の最大のメリットは、「業界全体のスキルの底上げ」と「本質的な業務への集中」です。属人化の解消と初速の劇的な向上により、専門知識や経験に依存しがちな「属人化」しやすい領域である熟練者の思考プロセスをなぞって、瞬時に70点〜80点の叩き台に到達できる道しるべとなります。これにより、後工程での手戻りを防ぐことができます。

 

【逆に起こるデメリットとリスク】
一方で、強力なツールであるがゆえの落とし穴も存在します。 生成AIは、もっともらしい嘘(実在しない型式や、物理的に不可能な組み合わせ)を出力することがあります。今回のプロンプトではそのリスクを抑える工夫をしていますが、完全にゼロにはできません。「出力された結果が本当に正しいか、メーカーのカタログや実機テストで検証する」という設計者としての最終責任を放棄してしまうと、現場で動かない装置を生み出すリスクがあります。「なぜその照明が選ばれたのか」という原理を理解せずにAIの答えだけをコピペしていると、いざ現場で「ハレーションが消えない」「ピントが合わない」といったトラブルが起きた際、自力で解決(応用)する力が育たなくなってしまいます。

私はクローズ環境でAIを使っているので大丈夫ですが、利用者が無料AIにてプロンプトを使う際、未発表の新製品の名前や、社外秘の具体的なプロジェクト名などをそのまま無料AIに入力してしまうと、AIの学習データとして利用される情報漏洩のリスクがありますのでそちらも注意が必要です。

 

【今後の機械設計への貢献度合い】
こういったプロンプトの公開は今後の機械設計業界に極めて大きく貢献すると私は考えています。「腕の見せ所が消える」と危惧されるかもしれませんが、私はむしろ「設計者の腕の見せ所が、より高い次元にシフトする」のだと思います。 これまでは「カタログをめくって、仕様を満たすレンズとカメラの組み合わせを探す」ことに相当な時間を奪われていました。

しかし、その作業をAIが瞬時に終わらせてくれるようになれば、「AIが出した基本構成に対して、実際の装置レイアウトにどう組み込むか(メカ設計の妙)」、「コストとタクトタイムのバランスをどう最適化するか」、「テスト機を手配して、現場環境でどう微調整するか」などの、真のクリエイティブな仕事に時間を割けるようになります。

 

AIはあくまで「強力なアシスタント(外部脳)」であり、最終的な決断を下し、形にするのは人間の設計者です。 今回公開したプロンプトは、多くの設計者を単調な選定作業から解放し、より良い装置を生み出すための「時間」と「ヒント」を提供する素晴らしいツールになるはずです。

他にも色々ありますが、不定期で上げていきます。 そして、私を高値で買ってくれる企業様も随時募集しています。色々設計させてください。(2026-04-15)

 

「足し算」ではなく「引き算」の設計(俯瞰的シンプル化)

設計をしている中で基本となる考えでおすすめなのが、 不具合や課題に対し、安易に「部品を足して解決しない」という事です。

その理由ですが、個別最適を繰り返すと、ツギハギだらけの構造になり、部品点数・累積公差・組付工数が増大します。

この場合、フレームを一体化する、基準面を統合するといった「根本的な見直し」を行うことで、コスト・納期・品質(メンテナンス性)のすべてが向上します。

つまり、DRで議論すべきポイントの一つとなります。(2026-04-14)

 

エッジAIによる自律制御

2026年のスマート工場EXPOでは、クラウドを介さない「エッジ(現場設備内)でのリアルタイム判断」が主流となっています。ミリ秒単位での予兆保全や、ロボットがワークの形状に合わせて自律的に動きを補正する技術が、汎用的なコントローラーに内蔵され始めています。

「機械設計者がPythonやデータ処理の知識を持つこと」の重要性が、2026年の設計現場では決定的な差になるかもしれません。

これまでは「壊れない機械」を作るのが設計者の仕事でしたが、これからは「自分で異常を察知して動きを変える機械」の設計が求められます。

もちろんお客様の要求仕様次第ですが、センサーやモーターの選定段階から、AIが処理しやすいデータ(ノイズの少ない信号)を取得できる構成を組み込むという、ITとメカの高度な融合が設計の肝となっていくかもしれませんが、逆に言うとそこまで必要な機械って必要なのか・・・という視点も必要です。

※エッジAI(Edge AI)とは、カメラ、センサー、IoT機器などの端末(エッジ)自体にAIを搭載し、ローカル環境でデータ処理・推論を行う技術(2026-04-13)

 

この葛藤がいいよなって思います。

実は、AIの普及に伴い、今年に入ってからブログを継続をするのかどうかかなり悩んでいました。

しかし、結局は原点に戻るという事 で続けることに。

これからもよろしくお願いいたします。(2026-04-10)

 

どちらを選択しても考慮することは同じ。

機械要素を選定すればするほど各社のスペック比較するし、カタログを見れば見るほど機械要素ごとに選ぶべきメーカーが分かってきます。

私のようなFA生産設備設計者においては好き勝手に機械要素メーカーを決められないのですが、私が第一選択するA社のカタログにはお客様の欲しい仕様の記載があっても、お客様の指定のB社のカタログには該当する仕様の記載がない場合もあります。

そんな時に「記載がないからできない」という回答ではなく「出来るけれど書いていない」などの回答や、「B社のカタログに書いていないのは〇〇の理由があって記載していないんだと思います」などの回答が出来るかどうかの知識・経験も重要です。

逆に見ると、B社が「懸念があって記載していない事」をA社は記載しているのだからA社がすごいんじゃなくて、A社を選択する場合、B社の懸念を考慮して利用するという考えがとても重要だという事です。(2026-04-06)

 

たたき台の重要性

機械設計における「たたき台」とは、チームメンバーや関係者と議論を始めるための「案」や「具体的な構想モデル」を指します。設計という正解のない作業を進める上で、頭の中にある抽象的なアイデアを、他者と共有・検証できるレベルにまで引っ張り出した最初の状態です。

「たたき台」がどうあるべきか という議論を聞いたことが無いのですが、私が思うたたき台の目的は「関係者から早い段階で意見やダメ出し(フィードバック)を引き出し、後工程での致命的な手戻りを防ぐこと」です。

つまり、

①完成度よりもスピードが優先されている(モデル完成度20%)
設計において「時間をかけて作った完璧な100点」よりも、「数日で出てくる粗削りな60点」の方が、たたき台としての価値は圧倒的に高くなります。

②核心となる「狙い(コンセプト)」が明確さ(設計思想完成度80%)
「この設計で最も優先した機能は何か」「どの部分のコストダウンを狙ったか」など、設計者の意図が伝わる状態であるべきで、細部が粗くても、骨組みとなる思想がしっかりしていれば有意義な議論ができます。

③修正や「全ボツ」が容易である(作り込みすぎない)
CAD上で細部まで作り込みすぎると、設計者自身に愛着が湧いてしまい、他人の指摘を受け入れにくくなります。また、修正に膨大な手間がかかるため、レビューも「ここまで作ったなら仕方ないか」と遠慮してしまいます。「最悪、全部作り直しても痛手にならない」程度の軽さを残しておくべきです。

④議論のための「ツッコミどころ」がある
たたき台は「叩かれる(批判・検証される)」ためにあるので、完璧に見せる必要はなく、「ここは私が一方的に決めちゃったんですが、どう思いますか?」「ここはよくわからないので雰囲気だけ書いてますがイケそうですかね?」と、他部門が意見を言いやすい余白をあえて提示できる状態が理想です。

 

そして、たたき台は設計者の「ダメだしを受け入れる強さ」も試される重要なステップですね。(2026-04-01)

 

大切な事

おかげさまで多くのご依頼をいただき、協力会社様と共に数多くのプロジェクトを完遂できていることは、設計者としてこの上ない喜びです。

しかし、物理的な「工数」には限界があり、受注が増大する中で、私は一つの大きな決断をいたしました。

「無理な受注を止め、一つひとつの設計成果物のクオリティを極限まで高める道を選ぶ」ということです。 詰め込みすぎたスケジュールは、設計ミスのリスクを高め、納期遅延を招き、結果としてお客様に不利益(コスト増や品質低下)を与えてしまいます。  それは、私が理想とする「お客様のための設計」ではありません。そうならないために、一定の受注制限を設けさせていただくことで、お客様のリスクを最小限に抑えた、高精度な設計品質の維持、お約束した納期を確実に守る、などの安定した成果物を、より高い次元で実現していきたいと考えています。

 

「最短納期で、最高の成果物を」

 

この想いを形にするため、一歩立ち止まり、より誠実な経営方針へと舵を切ります。この「品質へのこだわり」をご理解いただき、今後とも変わらぬ応援をいただけますと幸いです。一つひとつの案件に、これまで以上の情熱を注いでまいります。(2026-03-30)

 

ヒストリー系CAD vs ノンヒストリー系CAD

SolidWorksのようなヒストリー系CADは「論理的な設計」に強く、履歴があるため、「この穴は端面から20mm」という拘束条件を保持できます。1箇所の寸法を変えれば、関連する部品も自動で形を変える「パラメトリック変形」が最大の武器です。

ただし、大規模な装置(部品点数が多いもの)になると、履歴の計算負荷で動作が極めて重くなるのが弱点です。

iCADのようなノンヒストリー系CADは「圧倒的なスピードと軽さ」に強く、直感的に形状をモデリングします。履歴の計算がないため、iCADは世界最速レベルの処理速度を誇り、100万点を超えるような大規模プラントや自動機の設計でもサクサク動きます。

データを蓄積していく上で有利なのは、結論からいうと「蓄積の目的」によって答えが変わります。

「設計のノウハウ(知財)」を蓄積したいならヒストリー系CADが良いです、ヒストリー系データには「なぜその形状になったか」という設計プロセスが保存されているので、
将来、類似製品を作る際に「1号機のデータをコピーして、幅の数値だけ変える」といった流用設計が非常に効率的です。 会社の標準部品や設計ルールをテンプレート化して蓄積するのに向いています。

対して、「完成図面・膨大な過去資産」を蓄積したいならノンヒストリー系CADです。 理由としてはデータサイズが圧倒的に小さく、保存場所を圧迫しません。10年前に作ったデータを開く際、ヒストリー系だと当時のライブラリや参照関係が切れてエラーになることがありますが、ノンヒストリー系は「ただの形状データ」なので、将来にわたってデータが壊れにくく、確実に閲覧・再利用できるという強みがあります。

私が選択しているのはSolidworks。 あなたはどっち派?

 

 

日本を代表する一発屋を目指す。

 

ここ最近は頭痛がするくらい多くの仕事に取り組んでいます。 車両系の仕事、部品の組立機、治具系、スクラップCV、自在昇降ベルトCV、その他諸々。

ここへきてようやく確信を得たことがあるんですが、設計者は知らないカテゴリーの設計をする場合、過去の経験に引きずられて少し違和感のある設計をしてしまいます。  大げさに表現するならば、FA自動機設計者が重量級コンベアを設計するとアルミフレームでコンベアフレームを設計してしまうような感じです。

 

例えばそれで設計を進めた場合、その設計は失敗で2回目から鉄フレームを採用するでしょう。 そうやって少しづつ製品も成長していくので、一発目で既存品と勝負をしようとしてもそこまで到達できないと思います。  とはいえ、一発目で結果を出したいのはどこも一緒なので、私のような「何でもやります」っていう設計者としての役割というのは「その設計の完成形まで出来るだけ近づける」事です。

 

「完成形に近づける」という表現は、「完成品」には設計以外の要素も含まれるので、設計が「ここは鉄フレームで行かなきゃダメだ」と思っても「今はアルミフレームで簡易的にやりやい」みたいな要望も出てくるからです。  つまり機械や治具などの完成品というのは、設計者と作る側の意識がそろってようやく完成品ができます。  だから、設計チャレンジをする設計者としての役割というのは「その設計の完成形まで出来るだけ近づける」事です。 ここがとても重要。

 

私は色々やっているけどまだまだ足りないです。 もっとたくさん仕事をして図面という1次情報を残し、あらゆる仕事に応用していく。  それの繰り返しです。  昨日までできなかったことが明日には「出来る」と言える設計者を目指して今後も励んでいこうと思います。(2026-03-21)

 

AIを利用して深度と速度を上げて一次情報で答えを出す。

私は色々な設計に取り組んでいるので、この設計業務が私の中ではスポーツです。特にFA製造装置や、やったことのない装置ではあらゆる選択肢の中から最適であろうと思われる機構を瞬時に見抜き、主要購入品や基礎構造まで決めてしまいます。

もちろんやっていく中でその作戦がハマらない場所はあらゆるテクニックを用いて乗り切り、工程を区切って「とにかく進める場所」と「時間を掛けて計画する場所」を分けたりすることで全体的な進捗度を上げたりしながら乗り切ります。ここが設計者の「経験がものをいう価値の一つ」だと思います。

最近では、「私のような何でも屋の設計者」がどういった場面でAIを使っていけば良いのかが分かってきたので、試験的に生成AIを使って業務改善を図っていますが、AI素晴らしいです。 そして難しくない。でも、こんな便利でも大切なのは私たちの経験や、今まさに目の前にある課題・現実環境などの「一次情報」ですよね。(2026-03-19)

 

機械設計を楽にするには

機械設計(メカ設計)は、求められる機能や強度を満たしつつ、コスト、重量、スペース、そして「製造しやすさ(加工・組立)」といった、相反する条件を同時にクリアしなければならないため、本当に頭も神経も使う大変な職種だと思います。

「機械設計を楽にする仕組み」の最適解は、現在の組織が抱えている一番のボトルネックによって変わると思いますが、以下の4項目は意識的に取り組むと良いと思う項目です。

①ゼロから考えない仕組み(標準化・モジュール化)
毎回新しい設計をするのではなく、過去の成功パターンをブロックのように組み合わせる仕組み。

②後工程での「やり直し」を防ぐ仕組み
設計の終盤や、試作・製造段階での「やっぱりダメだった」という手戻りが、設計者の時間を最も奪います。これを防ぐための仕組み。

③「探す・確認する」手間をなくす仕組み
「最新の図面はどれだっけ?」「この部品、別の製品で使ってたかな?」といった調べ物に使う時間を削減。

④手作業を機械に任せる仕組み(自動化・AI活用)
設計者の頭脳が必要ない単純作業をシステムにやらせる仕組み。

現在の環境や、日々感じている課題に焦点を当てるには、今、設計業務の中で一番「しんどい」「時間が奪われている(無駄が多い)」と感じていることを見つける事が重要です。(2026-03-15)

 

設計者の見た目について

モノを売るための9割が「見た目」であるという事実ですが、私たちフリーランス設計者の見た目とは何でしょうか。 容姿もあるとは思いますが、私たち設計者の見た目というのは、①見積の内容(主に金額) ②実績 だと思います。  独立してから、初回お取引のお客様からどのように受注してきたのかというのを振り返ると、①の「見積が魅力的で受注した」 というのはほぼありません。

スタートを切る多くのきっかけが「誰もいない」や「納期が間に合わない」などの危機脱出の手段としていきなりスタートを切ることがほとんどです。

その場合、高くても技術や自分の時間を買ってくれます。  ここで私たちが気づくべき事は、特急対応のための発注用の仮見積を除き、丁寧に見積を作ることは、ほぼ時間の無駄になる上、成果物を出してしまうという失態です。 でもこれは事実。 事実です。

個人的に「見たくない景色」ですが、この全体的な人材不足を客観的・俯瞰して見ると、お取引のないお客様に対して無料の対応というのは避けていく時期になってきたのかもしれません。(私は本日より事業の方では制限を設けました)

困ったときに頼ってくれて、そこで生まれた「②実績」が、お客様にとって私たちの「モノ(技術)を売るための見た目」となり次の受注に繋がっていくんだと思います。(2026-03-14)

 

「一品モノの特注」から「標準化・パッケージ化」へのシフトとその先

人材不足により、工場ごとにゼロから設計するフルカスタマイズのFA装置を作る余裕が今後はなくなってきます。

そのため、「パッケージ化されたFA」が今よりも増えていくんだと思いますが、そういった断絶された場所にロボットが有効で、今まさにフィジカルAIがそこをカバーしていくんだと思います。

とはいえ、それもコストです。 機械と機械を繋ぐということは、位置決めAから位置決めBを繋ぐという事になるので、自在という機能を持つ必要があって、それが結果的にで自在可動の人型フィジカルAIだったりするわけで、「位置決めAから自在で運んで位置決めBに入れる」という機能をもう少し考えてみると、Aから自在はラフな移動、自在からBまでは高精度である必要があります。

つまりそれが分かっていれば、わざわざコストを掛ける必要もないです。 高精度な機械を間に挟むなんて勿体ない。 今後はパッケージ化した機械をどうつないでいくかが中小や私たちフリーランスFA設計者の注力ポイントであり、腕の見せ所、据え付け技術の技術の見せ所だと思います。(2026-03-10)

 

ロボット万能説の勘違い

「ロボットを入れれば何でも自動化できる」という「ロボット万能説」の勘違いが、一定の層に広がりつつあります。

しかし、物理法則が働く現実世界では、ロボット(多関節機構)は想像するよりも剛性が低く、ミクロン単位の位置決めや、数百キロの推力での圧入などには構造上向きません。そこを補うためには、ガイドやボールねじ、カム機構などを用いた「専用のメカニズム(治具や専用機)」が絶対に必要です。

この「ロボットの限界を知り、足りない要素をメカニカルな構造で補う設計力」こそが、日本が誇る高品質の源泉です。

そして、「かつての人材が持っていた技術や知識を参照できる環境」こそが、まさにAIやデータベース技術が目指すべき最終形態です。

人が減っても、過去の優れた設計思想(データ)をAIが引き出し、今の若手技術者をサポートする「AIアシスタント化」が、技術消失を防ぐ唯一の現実的な手段だと私は考えます。(2026-03-09)

 

泥臭く結果を出していくことの価値

 

AI(ChatGPTなど)が進化して、一般的な知識や公式は誰でも簡単に検索できるようになっています。 しかし、製造業はデジタルの世界だけで完結するものではなく、物理的な素材や制約を伴う現実世界(ハードウェア)の産業です。  AIが絶対に生み出せないもの、「現場の泥臭い一次情報と失敗経験」です。

例えば、「SS400の引張強度は?」という質問にはAIは一瞬で答えます。しかし、「カタログ上のスペックはこうだが、実際の現場でこの形状に加工するとこういう熱歪みが出やすい」「机上の計算では安全率を満たしているが、この使い方は現場の作業者が怪我をしやすい」といった、物理的な実務経験に基づいた暗黙知は、AIには書けません。

というか、その歪みの除去方法などのテクニックは私たち設計者すら知らない事が多いです。

私たちが学んでいる「物理法則に基づいた正しい設計方法」や「現場での工夫」は、AIが学習するための正解データそのものであり、AI時代において最も希少価値が高まる「一次情報」です。  ですので、私たちはこれまでと同様に、失敗を恐れず現実と向き合っていくことが大切で、AIが普及すればするほど、私たちのような「プロの一次情報」の価値は相対的に上がっていきます。

視点を変えると、AIで調べられない(調べるのには時間のかかる)情報は、人間にとって面倒な事です。 私たちが発信する一次情報の価値が認められた時、AIに対しても信頼される情報源として新しい価値が生まれると思います。(2026-03-06)

 

 

サービスに依存しない思考も大切

先日、「エアシリンダで同期する2軸の機構設計|実践ガイド」という記事を書いたときに、ラック&ピニオンの話も書きました。その中で書き忘れていた事を追記したのですが、同軸に2個以上の歯車を使う場合は「歯とキー溝を合わせてほしい」という内容を伝えないと角度がズレてたものが納品されてきます。

例えばミスミでいう「SS3-19J25(KHK)」を2個買って合わせてもキー溝と歯の位置は合いません。(型式の選択で合わせを選べません)つまり、今私たちが日々利用しているサービスには落とし穴もまだまだ存在します。 「型式が選択できないから無いのか、じゃぁ大丈夫か」という発想ではなく「メーカーサイトに行ったらありそうだな」とか、本質をとらえると「この型式何か足りない」などの気づきが出てくるかもしれません。

面白いのが、過去にはこれの逆もあって、メーカーに無いものでもミスミさんに取り扱っている 場合がありました。

本当は、選定で何も考えたくないので一つのサービスが良ければそれだけでよいんですが、依存しない思考というのも大切なのかなと思います。 (2026-03-03)

 

 

考える数を減らすことの技術。

 

設計業務で大切なポイントは「考えることを減らす」というのがとても大切だと思っています。 逆の立場でいうと、仕事を依頼する側も考えることが減った方(心配事が減った方)が良いです。

 

例えば、断捨離や部屋の掃除をしてきれいにすることで「視界に入る見なくても良いもの」を見ないだけで脳の負担が減るように、考えることも減れば作業効率が上がります。

 

設計の仕事において、役割分担というのはとても大切で、一連の流れで「誰が何を担当するか」を明確に分けておくことでリスク(その工程で起こりえるミス)も予測できます。

 

極端に言えば「今日は早く上がりたい」という人には手離れの良い作業と進捗が瞬間的に分かるCAD運用などもノウハウとなります。

 

アイデアを出す工程なら「四角と丸で良い、購入品なんて架空のものがある前提で進める」など、探すことの意識がなくなるだけで負担が減ります。

 

ですので、設計の運営においては設計者自体の役割分担も必要になってきます。つまり人が足りないから人を入れるだけでは設計者の負担が減らないという事です。 負担が減るのは雇う側。ただし、設計者同士で上手く回してくれる場合に限る。 です。(2026-03-02)

 

大切なノウハウは守らないといけません。

 

私はこんなブログをやっているので 私の直接のお客様(エンドユーザではなく元請け様)に対して多少安心感のある設計者だと思います。(設計ミスもしますが・・・)

 

実際に見積を作る段階からメンバーに入れてくださるお客様が多くあり、整ったFA装置もあれば古い機械の改造、建屋の改造、機械の移設など活動範囲は様々。

 

初見の段階で、想定される様々な懸念点を説明したり、解決策を提示したり、総合的に見て良い仕事に繋がっていると思います。

 

最近思っていることなんですが、汎用技術はブログでも公開して、私の設計技術(CADの実務的な使い方や設計手法・グループ設計ノウハウ)は「元請け様だけに限定公開」みたいな形で、隠すところは隠すことで元請け様を守り、自分を守る形にしていかなければと思っています。 (2026-02-23)

 

これは使命。

 

現在、世界的に製造業のデジタル化やAI導入が進んでいますが、製造業の根幹は物理的な変化を伴うものであり、基礎的な物理や力学の理解なしには優れた機械設計は成り立たないと国際的な研究でも指摘されているそうです。

 

また、海外(例えば米国やインドなど)でもオートメーションやFAエンジニアの需要が急増している一方で、「現場で即戦力となる実務スキルを持った技術者」が不足しているというスキルギャップ(スキルのミスマッチ)が起きています。 そのため、現場の叩き上げである私たちの実務ノウハウは、国境を越えて世界中のエンジニアの「生きた教科書」となりそうです。

 

多くの技術系ブロガーが挫折していく中、このメモブログは引退するまで続けていかなければという使命感があります。  今日は多言語化の高級プラグインを入れました。 試しに英語、タイ、ベトナム、中国語に対応させました。

 

もちろん規格が違えば、機械設計の専門用語(例えば「ザグリ」「ちょこ停」「歩留まり」など)は、自動翻訳の弱点であり 色々トラブルもあるかと思いますが、次のステップとしてチャレンジしていこうと思います。(2026-02-23)

 

忙しくても営業を止めない理由

 

私は基本的に忙しくても新規の営業は止めません。   それにはいくつか理由があって、

・各カテゴリー別のボリュームを上げるため
・ノウハウをより精密に積み上げるため
・自ら追い込んでレベルアップするため

です。  逆に一度案件を納めたお客様には常に営業はしません。

・それはお客様が決めることだから

です。

新規営業先で「営業しているってことは空き気味ですか?」みたいなことを言われるんですが、そうではないです。

おかげ様で色々忙しくさせてもらえていますが、まだまだ攻めていこうと思います。(2026-02-20)

 

妥協しても良いポイントと意識の重要性

製造業において「妥協」は「落としどころを決める意味」でとても大切な過程です。 設計者においては設計の最中から妥協してはいけないと思っています。

それは体育会系の精神論ではなく、今設計しているその装置にあるべき姿(理想)を客観的に見たときに「必要な機能」は妥協せずに設置しておくという意味です。

私も含め、設計者の多くは「想定」で仕事を進めていきますが、その「想定」の中で過去の「良かれと思ってやったこと」を「過剰な設計だ」とか「設計費が高い」とか、そういった否定のトラウマが設計に織り込まれる傾向が強いので、設計の途中から「まだ言われてもいないのにやりたいことを言われる前に妥協してしまう」パターンも多いと思います。

「製缶で作りたいけれど仕様でアルミフレームって書いてあるからそうした」などの妥協も多いはず。

大切なのは「仕様が全て」だけれど「ちょっと待てよ」とか「仕様による懸念」とか、仕事をこなすだけで終えるのではなく一緒に考えていく、そこには妥協しない、言い合いになることもあってもいいじゃないかというくらい、妥協しない気持ちって大切だと思います。

まぁ、最終的に「変えて」と言われたら「はい喜んで」という気持ちの切り替えも大切で、妥協は最後の最後で良いと思います。(2026-02-18)

 

製造業に関わる全ての人が幸せであるべき

昨年から「現場」で学ぶことがとても多いんですが、私はいつも「みんなが幸せであるべき」という前提で仕事をしているので、自分にできる事であれば何でもするし、現場の皆さんも「何とか出来ることをしよう」と、私たち設計者が見えない所で頑張ってくれているんですよね。

ただ、残念ながら志だけで上手くいく世界ではないのが現実です。

知っておいてほしいのが、設計思想が間違っている機械は校正できないってこと。

極端な表現ではなく、猫で生まれたら犬にはなれません。 それくらい、モノが違います。

分かりやすい構成物で言えば「機械架台」です。 「今回アルミフレームでいいや」とか「よくわからんから剛性アルミフレームにしとこう」みたいな設計者沢山いるかと思います。

でも、その安易な選択が現場を苦しめ、納期まで結局延期するリスクを抱えているという認識を持っている設計者はどれくらいいるのだろうか。

この週末、「せめてここだけでも、何とか設計思想を標準化できるんじゃないか」と思い、この機械架台の基本的な考えについて 全力で記事 にしました。

土台がしっかりしていれば、根本から仕様を変える事も可能です。

もしあなたが「アルミフレーム架台と製缶架台」の違いや使い分けをハッキリ説明できないのなら、ぜひ読んでみてください。

あなたの設計する機械を正しい土台が支えていたら、精度がバシっと出る組立も気持ちが良いし、移設後も精度変化が起きなくて気持ちが良いし、エンドユーザーも最高の機械を手に入れられます。 関わるみんなが幸せになります。 一緒に頑張っていきましょう。(2026-02-16)

 

現場組立におけるサイズとマシンパワーから見る最適化

設計者はマシンパワーやモニター数にこだわりますが、現場では見やすく・組み立てやすく・重たくないデータが必要だと思います。

機械組立現場でのPC作業風景

私は比較的大きい生産ラインをやっても、このサイズのPCで開けるようなデータづくりを心掛けています。 結局現場ではビューワーを使うので容量は軽くなるとしても、現場で設計者が詳細を見れないようでは無駄が発生します。  そういった現場でも行ける対応をしておくのはとても大切だと思っていて、現実的な状況を想定した設計データの作成方法と、実際に組み立てる段取りが「できるだけ考慮されているユニット設計」ができればよい設計といえます。

説明が難しいですが、例えば各ユニットをモジュール化して組み立てる形で、すべては連結されるけども相手の状態に依存しないユニットなどです。 こういうノウハウを学ぶことができるので現場は本当に大切です。

あと、ちなみに私は家でもこの環境(自宅の机とPC、椅子をそのまま持ってきている)ので現場では驚かれますが、別にハイスペックPCでやらんでも設計は十分できるし、出来るような設計をすることが後工程に効くんだよ っていうのが私の考えです。(2026-02-10)

 

機械組立:作業姿勢への対応

機械組立をすると沢山の危険が隠れていることに気付かされます。 それは構成部品によるケガと、作業姿勢や環境の整え不足によるケガです。

作業姿勢においては膝をついて作業をすることも多いので、膝の保護の有無で作業性が大きく変わります。

アストロプロダクツ ミニメカニックマット

今回は エムロジフト さんに メカニックマット をもらいました。 感謝です。 これはとても良いので皆さんも使ってみてください。(2026-02-07)

 

半自動更新による効率化

機械の設計で、設備が大きくなればなる程、関わる設計者の数も増えてきます。 複数で設計するにはうまくユニットごと分けて担当を振り分けるのですが、その出来上がったユニットをどう全体図に入れていくのかというテーマもあります。

他のCADは分からないのですが、ソリッドワークスでは「全体アセンブリを開くと参照するデータの最新に更新される」という機能があるので、私のようにあっちもこっちも仕事する設計者にとって「データを入れ替える」などの手間をほぼ省けるCADは使い勝手が良いです。

装置モノをしていると「軽さ」に目が行きがちですが、ソリッドワークスの機能を使って効率よく仕事をしていくのはとても良いです。 もちろん書籍では紹介されていないセンブリの構成方法などノウハウもありますが、思い通りになるというのは設計のモチベーションにもつながります。(2026-02-04)

 

専用盤木

昨年2025年度は、機械組立の仕事も手伝わせていただいたんですが、その時にお世話になった「盤木」。

当時お借りしていた盤木の同等品を エムロジフト さんに専用で作っていただきました。

盤木が並べられている

私もそうなんですが、図面は描くけれど実際の組付け工程の順序であったり安全確保は現場にお任せという設計者も多いと思います。

私は実際にいくつか組ませてもらって思ったのが「これは危ない」とか「持ち上げながら固定ができない」とか「指潰したら仕事できないな」とか、そういう場面をあの短期間で何度も経験しました。

本来ならこういう事が無いように設計でも考慮していくことが必要ですが、私たちの「ある意味で自分勝手な設計」を形にしてくれる現場の方々は、こういったアイテムを使って安全に組んでくれているという事を知り、感謝を忘れてはいけませんね。  (2026-01-28)

 

ポイントは設計者の得意分け

機械設計者が独立すると、スタートは一人で活動していきます。 しかし、一人では0から100までを行うので、仕事と仕事の合間では売り上げの谷ができます。

これを補うために、幅広く繋がりを持つことで隙間を少しでも埋めたり、請ける仕事のカテゴリーを散らすことで繁忙期の高波に乗り続けるという方法も良いと思います。 欲を言えばそれに加えて定額契約をしてくれるお客様がいれば安定的な運営になると思います。

私の場合はこれに加えて設計メンバーの得意を活かす方法で作業振りをしているので新規の仕事や知らない分野でもチャレンジできる体制を整えています。

もうここまでくると本当に運営ノウハウだらけになるのですが、従来は明らかに障壁だったCADの壁もあっさり越えて仕事をすることができますので、更に仕事をとることができます。 設計グループのスケール方法はここがスタート地点となりそうです。(2026-01-24)

 

意味のないリンクは貼らない。

このメモに訪れる人の多くがピンポイントの情報や他との関連性を知るために訪れてくれています。 私にとってこれは基本的に忘れやすい私のためのメモなので、俗にいうSEO(検索エンジン最適化)とかどうでもよいです。  なので書き換えも躊躇なく行うし、その時に不要となったリンクも消すなどしています。

そんな中、「SEOに効果的」だとして相互リンクを提案してくる方も多くいらっしゃって一応説明は聞くんですが結局意味のない相互リンクとなります。

意味がないというのは、SEO効果ではなく、テキストを読んでいくユーザーに対して意味のないリンクを貼りたくないんです。

その為、今後はこのブログ内容とマッチする所としか相互リンクはしていかない(対応もしない)というのを明確にしようと思います。 (2026-01-21)

 

 

今なら言える。困ったらご連絡を。

自分は中学は低成績、農業高校、大学は文系、社会人になって設計を知り、始めた人間だから、正直基礎が全くない状態で、とにかく現場で学んできました。 今でも「自分はまだ足りていない」という前提は変わらないし、現場で会う高学歴のエンジニアさんを見ると、正直「すげぇな」と思うんです。

ただ、こうやって分からない事をスキマ時間でまとめたり、本質に向き合う努力は欠かさなかった成果として、今では仕様書を見るだけで勘所が掴める判断力も付いてきているのを実感するし、私にお仕事をくださるメーカーさんの得意不得意を加味した考え方もできるようになってきました。

今でも、人に教えるとか本当に苦手なんですが、聞かれたことに対してそれなりに回答ができる自分は、それなりの経験を積んでこれたんだと、頑張って来てよかったなと思います。

2026年は、今いるお客様の発展に貢献して、新しく出会うお客様に対しても最適な成果物が提供できるよう頑張っていきます。  何か機械設計で困ったらご連絡ください。 (2026-01-21)

 

 

デフォルトモードネットワーク(DMN)を知ること

デフォルトモードネットワークとは、ぼーっとしている時やリラックスしている時など、特に何もしていない安静状態で活発になる脳の神経回路網のことですが、単純に「何もしない時間」を作ればよいです。

機械設計においては「答えが出ない事(出しづらい)を考える場面」に遭遇しますが、脳にはDMNがあるから、これを活用する人は強制的と言ってよいほど「その場に居続けない」です。

私は、それを活用する手段として3Bの法則を意識していますが、マイクロブレイクを設けて何もしない時間を作る人もいます。

私の取り入れている3Bはマーケティングの3Bではなく、Bus,Bsthroom,Bed です。 多くの人が仕事ではないときにアイデアが浮かぶ経験をするように、この環境をどう作っていくかというのが私たち設計者の環境づくりにおいては重要だと思います。

私たちの仕事は、残念ながら頑張ったから結果が出るという世界ではなく、本質をとらえた答えを見つけられるかどうかの世界です。 だからこの客観的な取り組みがとても大切。(2026-01-20)

 

 

調整レスと調整機構の切り分け

設計の切り分けは、「加工精度で保証する領域(内部)」と「現場で吸収すべき誤差」の区別が肝要です。

【①調整レス(内部完結)】
調整レスは装置単体やユニット内部に適用します。  設計・加工精度とノックピン等で幾何公差を完全に拘束し、組立時のバラつきを排除します。 ここでは「誰が組んでも同じ性能」を最優先します。

【②調整機構(接続・環境対応)】
調整機構は装置間の連結部(ワーク受け渡し)や据え付け脚に適用します。 床の不陸や重量機の設置誤差、累積公差は物理的に避けられません。 ここは調整代(シムやジャッキ等)を意図的に設け、現場合わせで最終精度を出せる「吸収する設計」が不可欠です。(2026-01-16)

 

 

できないであろう事が可能となりつつある仕組み

かつて独立の際に「フリーランスの設計グループを作るんだ」とSNSでつぶやいたところ「それはできない。達成しない」と言われていたのを今でも根に持っている(笑)んですが、確かに、その達成は難しいことを様々な場面で経験してきました。

しかし、個人一人で回すには200~250h程度ですが、今では月700時間ほどの仕事をコンスタントに回すことができています。

設計者が皆同じCADでもないし得意不得意もあります。

どうやっているか というノウハウは特になく、一つ一つの壁を丁寧に取り除いていくだけで少しずつ形になってきています。

今では機会があるなら世界中飛び回って設計したりできると思います。

人材不足は深刻かもしれないですが、これからも良いお客様と出会い、良い機械を作って全員で楽しんでいきたいと思います。(2026-01-12)

 

 

新しい選択肢

他者が設計した機械には、自分では決して採用しないであろう機構、材料選定、制御ロジックが含まれています。

例えば、ある搬送工程において、自分が「電動スライダ」しか選択肢にない場面で、他者が「リンク機構やチェーン」で安価に解決しているのを目撃した場合、私の内部データベースに新たな解法がエントリーされます。

もちろん、この逆もあって、他社の答えより優れている答えを自分が持っていることもあります。  ついでに言えば、そこにいる技術者との会話で新しいアイデアが生まれることもあります。 つまり、現場に行けば行くほど設計者として強くなっていきます。(2026-01-08)

 

2026年度の活動方針について

2026年ですが、 正しい設計思想を追い求め、泥臭いほどの実行力のある設計者を目指して活動していきたいと思います。

設計思想は都度変わると思いますが、基本となる「設計の意図」や「価値観」「なぜそうするのか」を明確にしながら仕事を進める。  そして、現場の制約条件をすべてクリアし、安定的に「稼働する状態」まで早期に持っていく完遂力を強化したいと思います。(2026-01-03)

 

 

2026年1月3日