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NAK55(プリハードン鋼)の特徴まとめ

2020年5月1日

今日は「NAK55(プリハードン鋼)の特徴まとめ」についてのメモです。NAK55というプリハードン鋼の材料について調べたので、その内容をメモしておきます。

NAK55(プリハードン鋼)

NAK55とは、大同特殊鋼の 精密プラスチック金型用鋼に属する製品の一つ 。プリハードンという事前に表面保証の熱処理を加えてあり、焼入れをしなくてもそのまま使用できる。精密プラスチック金型以外でも

  • ゴム金型
  • プレス金型
  • 産業機器の各種部品

として使われる。NAK80という製品も有るが、これはNAK55に対し鏡面みがき性等を改善した材料となる。

 

NAK55の特性

  • 引張り強さ:常温=1255(N/mm2)、200℃=1100程度、300℃=990程度
  • 0.2%耐力:常温=981(N/mm2)
  • 衝撃特性:常温=20(J/cm2)、200℃=35程度、300℃=35程度
  • 硬度:37~43HRC
  • 比重:7.80(g/cm3) ※20℃
  • 熱膨張係数:20~100℃間=11.3(*10-6/℃)、20~200℃=12.5、20~300℃=13.4
  • 熱伝導率:25℃=29.5(W/m・K)、100℃=31.4、200℃=33.0、300℃=32.8
  • 磁気特性①:最大比透磁率 380
  • 磁気特性②:飽和磁束密度 1.635(T)
  • 磁気特性③:残留磁束密度 0.850(T)
  • 磁気特性④:保磁力 1100(A/m)

 

 

NAK55の特徴めとめ

NAK55に関する特徴を、以下に箇条書きで纏めます。

  • 被削性、加工肌が良好(S53Cとほぼ同等)
  • 切削加工後の研磨加工が容易
  • 耐摩耗性、耐圧性が大きい
  • 水にさらされるプラスチック金型に使われる
  • 水、腐食に強く錆びにくい
  • 被削性に優れ歪がごくわずかなので精度の高い金型などに適している
  • 溶接性が優れているため、肉盛溶接などが容易にできる
  • 放電加工後に硬くならないのでその後の研削加工が容易
  • ガス軟窒化もできる
  • 靱性(脆性破壊に対する抵抗の程度)は劣る

 

 

最後に

下記サイト・資料を参考にさせて頂きました。大変感謝しております。

 

 

以上です。