インバータで回転数を落すとモーターのトルクはどうなるのか

今日は「インバータで回転数を落すとモーターのトルクはどうなるのか」についてのメモです。説明が難しく、上手く説明できなかったらすみません。

インバータの目的はモーター回転数調整

インバーターの役割は、モータの回転数を自由に制御する事ですが「インバータで回転数を落すとモーターのトルクはどうなるの？」という事が気になったので、インバータでモーターの回転数を落としてもモーターのトルクは調整できるというのを簡単にメモしておきます。

モーターのトルク計算方法を知る

まず、モーターの定格トルクを求める基本式を記載します。この式を見ると、トルクはモーターの回転数の影響を受けることがわかります。（※式はどちらでも構いません）

• モータートルクＮ･ｍ＝60000÷２π×容量kW÷定格回転速度rpm
• モータートルクＮ･ｍ＝(9554×容量kW)÷定格回転速度rpm

これは、定格回転数1800rpm時に定格出力トルクが3.98Ｎ･ｍという事です。ここでいうモーターの回転数は何かというと

• 回転数rpm＝(60×周波数Hz)÷(極数÷2)　・・・・の計算式で求める事ができます。

この回転数は、モータの極数と電源周波数で決まる同期回転数といって、インバータはこの周波数を変更しモーターの「回転速度」を制御できます。例えば極数4のモーターをインバータにて周波数30Hzで回した場合。

• 回転数rpm＝(60×30Hz)÷(4÷2)＝900rpm　・・・・このようになります。

汎用モーターの少し難しいトルク特性を知る

モーター定格回転数時の定格トルクは上記までの計算で良いですが、実際にはモーターの回転速度に対してトルク特性が一定ではなく少し解りづらいのです。※ここでは説明を間違えてはいけないのでモーターメーカー様の資料より内容を引用させてください。

引用：https://www.orientalmotor.co.jp/tech/reference/ac_motor07/

モーターの発生トルクは電源電圧のほぼ2乗に比例して変化します。例えば、定格電圧が100Vのモーターに110Vを印加した場合、発生トルクは約120%になります・・・中略・・・また、90Vを印加した場合は、約80%になります。このとき、モーターは期待どおりに運転できないことがあります。

引用：http://www.mohno-pump.co.jp/learning/manabiya/b2b.html

かご形誘導モーターは、負荷と接続して一定電圧・一定周波数（例えば200V・60Hz）の商用電源を投入した時、始動・加速・一定速に到る過程での最大限のトルク、電流・すべりは変化する基本特性があります。

これらは、定格回転以外は定格トルクではなく、回転数と電圧に応じてトルクが高かったり低かったりするという意味ですが、回転数の調整を行えるインバータは、これらのトルク特性も調整したり出来るので、インバータは周波数と電圧の両方を自在に制御できる＝回転とトルクを制御できるアイテムだったということです。

最後に

インバータの種類にもよりますが、モータ制御選択でいくつもの制御パターンを選択・実行できるのであまり気にする必要は無い。　というオチ・・・・。大変勉強になりました。

画像は参考

【今回の勉強で参考にさせていただいたサイト様】ありがとうございました

• https://www.orientalmotor.co.jp/tech/reference/ac_motor07/
• http://cyclo.shi.co.jp/technical/pdf/inv210.pdf
• https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/document/catalog/gear/invertor/inverter.pdf
• https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/learn/semi/school/inv/reference/inv1.pdf
• http://www.inverter.co.jp/product/inv/catapdf/ckvj-89/ckvj-89_11.pdf
• http://cyclo.shi.co.jp/newsmail/201201.html
• http://esco-net.co.jp/technical/technical01/
• http://www.mohno-pump.co.jp/learning/manabiya/b3a.html
• http://www.mohno-pump.co.jp/learning/manabiya/b2b.html

以上です。