縦弾性係数・せん断弾性係数・体積弾性係数が出せる関係式

2019年9月19日




今日は「縦弾性係数・せん断弾性係数・体積弾性係数が出せる関係式」についてのメモです。機械設計をする上で構造の簡易的な強度解析を行う事がありますが、一般的ではない材料を使う場合では、簡易解析に使う特性を探すのも大変ですよね。今日は

 

  • 各特性の関係式及び求め方

 

をメモしておきます。どうぞご利用ください。

材料各係数の関係式

材料の各係数の関係式は以下の通り。

縦弾性係数・せん断弾性係数・体積弾性係数の関係式_1

参考:ANSYSユーザーのためのCAE用語辞典(https://www.cybernet.co.jp/ansys/glossary/

※せん断弾性係数は横弾性係数とも呼ばれています

 

 

縦弾性係数(ヤング率)Eとポアソン比νからせん断弾性係数Gを求める計算

① せん断弾性係数[G]=E/2(1+ν)

 

 

縦弾性係数(ヤング率)Eとポアソン比νから体積弾性率Kを求める計算

② 体積弾性率[K]=E/3(1-2ν)

 

 

縦弾性係数(ヤング率)Eとせん断弾性係数Gからポアソン比νを求める計算

③ ポアソン比[ν]=(E-2G)/2G

 

 

縦弾性係数(ヤング率)Eとせん断弾性係数Gから体積弾性率Kを求める計算

④ 体積弾性率[K]=GE/3(3G-E)

 

 

縦弾性係数(ヤング率)Eと体積弾性率Kからポアソン比νを求める計算

⑤ ポアソン比[ν]=(3K-E)/6K

 

 

縦弾性係数(ヤング率)Eと体積弾性率Kからせん断弾性係数Gを求める計算

⑥ せん断弾性係数[G]=3KE/(9K-E)

 

 

補足

【補足1】ポアソン比とは

材料を引っ張ったときに伸びると細くなる挙動(縦ひずみに対する横ひずみの比)を表現する材料特性。

一般記号:ν(ニュー)

 

【補足2】縦弾性係数・ヤング率・ヤング係数とは

弾性範囲における応力とひずみの比例関係を表す比例係数。縦弾性係数(ヤング率)が大きいほど材料剛性は高い。

一般記号:E

 

【補足3】せん断弾性係数・横弾性係数とは

せん断応力とせん断ひずみの比で、せん断変形のしにくさを表す材料物性値。

一般記号:G

 

 

【補足4】体積弾性率とは

一様な圧力[P]を受けて体積がΔvだけ変形した場合に表される定数。圧縮率の逆数。

一般記号:K

 

 

計算エクセルのダウンロード

縦弾性係数・せん断弾性係数・体積弾性係数の関係式_2

 

ここでは上記計算のエクセルをダウンロードしていただけます。どうぞご利用ください。

 

 

以上です。

 

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