扱う人が開発にどれだけ関わるかで機械の質、良し悪しが決まる

2019年9月17日




 

今日は、最近思っている事を書こうと思います。

機械

オリジナル機械を作ることの難しさ

機械ってみんなが本気にならなきゃ良いもの出来ないなって思うんです

geralt / Pixabay

いきなりですが、機械ってみんなが本気にならなきゃ良いもの出来ないなって思うんです。

 

これがずっと頭から離れないんですよね。

 

ここでいうオリジナルの機械は、新規開発の機械ですね。類似とかリピートの機械ではないです。以前、多品種少量の機械作りの難しさ自動化の難しさを記事にしましたが、機械って作る側が一生懸命作ったって扱う人が開発にどれだけ関わるかで質の良し悪しが決まるとおもうんです。

 

というのも、機械を納品した後に起きてしまう問題というのは大体扱う人と生産技術の方などからの

  • 初めから伝えて欲しかった内容
  • しっかり承認図で確認しといて承認しといて欲しかった内容

から来る問題が多いんですよね。

 

はっきり言ってしまってすみません。僕も相手の気持ちになるとよくわかるんです。上司に聞くはいいけれど、答えが曖昧だった場合に自分で決定しなければいけない問題。責任とれない、もしくはとりたくない場合もあるかと思うんですよ。

 

特に、初めてチャレンジする機械は一発で上手く行かない事が多いんですが、それら問題は形になった後で発覚するので、その問題を解決しようと思ったら問題の潜伏期間で除去しないとだめなのでは・・・?と課題を感じている所です。

 

その問題が起きるであろう状況で納期ばかり優先されてしまうと、製作側のこちらも曖昧なまま進めてしまうのです。

 

これ、お客様の要望が最優先されるので仕方ない事なんです。

 

そりゃあ、問題を事前に除去するにはとても面倒な作業が多いんです。組図を見るって言ったって見るところ沢山ありますし、数値的にも既存設備とどれくらい違うか確認したり、部品図面の検図するって言ったって周辺情報集めたり、寸法を一つづつマーキングしたり。あと、デザインレビューで3Dデータ見ながらやったところで解る人がちゃんと本質的な所を見てなきゃ意味がないのも課題ですよね。

 

人がやったやつはそのままやらせといた方が楽ですし、何かあればその人に責任押し付ければすむ話ですからね。一応、言っとくだけ言っとけばやってくれるだろう的な部分が最近目についてしまったり・・・。

 

だから、そこをしっかり詰めてくれる生産技術者さんだと非常にありがたいんですよね。

 

多少の情報やりとりの不足で起きた問題なら、お付き合いを継続していくうちに慣れたり、抑えるべきポイントがわかってきて対処出来ると思いますが、やはりオリジナルの多品種少量の機械や、数ラインを一つに統合するような機械はチャンスは一度きりなのです。だから辛いところをいかに詰める事が出来るか・・・です。

作る機械が難しくなってきている今の現代に限って失敗って許されないです。

どんどん作ったら売れる時代じゃないですし、それに加えて余裕の無い機械作りをしないといけない。インターネットでは新しい機器の宣伝、あたかもそれで全ての問題が解決するような印象を持つ広告が多い。

 

でも実際は違う。

 

色々文句言うんだったら機械設計やめろよと言われても仕方ないんですが、活気あるものづくりの姿を見てみたいというか、泥臭くたって難しいマシンを作る志しというか、失敗したっていいからやろう!みたいな一つの機械に皆で一丸となる時代はもう来ないのだろうか・・・と考えているこの頃です。

 

以上です。

 

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