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機械設計メモ2

・ボルト(ねじ)

【ねじ・タップ材質の組み合わせ別】締め付けトルク・軸力の表

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今日は【ねじ・タップ材質の組み合わせ別】締め付けトルク・軸力の表についてのメモです。

先日ですが、ある製品内部で締結に使っているネジの締め付けトルクに対する軸力を計算しました。その際に作った表をUPしたいと思います。また設計初心者の方に向けて軸力の考え方も記事にしようと思います。

 

ネジの締め付けトルクに対する軸力

一般的に、ネジのサイズと材質に合わせた締め付けトルクは様々なサイトで入手可能です。その締め付けトルクでネジを締めることが、組立の基準となります。

設計の場合はどうでしょうか。設計において考えてみますと、ネジサイズの選定は締め付けトルクで決めません。

極めて狭小の場所や逆にどんなサイズのボルトで止めても良い場所において、ネジサイズの選定を悩んだ経験はありませんか?ネジは締結の手段で、その締結の品質まで考慮できれば適切なボルトサイズを選んだ設計になると思います。

 

軸力を考慮する必要性

いきなり軸力の話をすると、急激に設計が難しく捕らえてしまうと思うので、まず簡単にネジを選定する流れを説明をすると

 

ネジを使って部品同士を締結する必要がある(締結したい)

締結に必要な最低限の押さえつける力をざっくり計算する

それを満足するボルトサイズと本数を決める

 

という流れですよね。これで解ったと思いますが、ネジを使って締結する場合は、押さえつけたい力を把握する必要があるということです。

当たり前といえば当たり前ですね。 でも意外と把握していない人が多いような気もします。そして、設計でどのサイズのネジを使えば良いか選定するときは、そのネジを一般的なトルクで締め付けたときにどれだけの軸力が発生するか知っていれば設計もスムーズになります。

 

ねじ材質とタップ材質によって締め付けトルクは違う

ネジサイズによって締め付けトルクが決まり、それによる軸力が設計として満足しているのか。ということが軸力を考慮する必要性ですが、多くの方が知っておられるように、ねじの材質とタップ材質によって締め付けトルクが違います。

これは「弱い方の材質でどこまで締め付けてよいか」ということです。

 

締め付けトルクが違えば軸力も変わってくる

なので、その状況に応じた締結の品質を確保するためには、ねじ材質及びタップ材質も考慮する必要が有ります。

 

うーん・・・・

 

正直ここは多くの材質がありますから、全ての組み合わせを網羅した一覧表なんて見たことありません。多くの方が利用しているであろう東日さんの「T系列」などが一般的だと思います。ですが、材質をよく知らない設計初心者の方などではどれに該当するかがわかりずらいと思います。

なので、思い切ってほんの一部ですが表を作成したわけです。これは頻繁に使うものではありませんが、締結の品質を設計として担保しなければいけない場合に利用します。そして社内標準化の為です。(今回も夜な夜な作成しました・・)

 

エクセルシートのダウンロード

今回は「ねじ:SCM435」と「タップ母材:A5052」の組み合わせで設計時に検討出来るエクセルシートを作成しました。

また、今回は計算式は入らず表形式にしています。そして、少し重要なのが例えばロックタイトを塗布する前提の設計もありますので、この表はネジ材質とタップ材質、ネジサイズで決まる東日さんの参考締め付けトルクで、ロックタイトを塗布した場合と塗布しない場合での軸力の違いと、材質耐力から見た安全率も見えるようにしています。

下の表を見て解るとおり、ねじの噛み合い深さが1.5Dは最低必要なのが見て取れますね。

これでネジ締結の品質がわかるようになると思います。どうぞご利用ください。

 

参考:機械設計メモ「ねじにロックタイトを塗布すると、ねじの軸力が変わる

 

追加の作成依頼について

今回UPさせていただいた「ネジの締付けトルクに対する軸力の表」データは「ねじ:SCM435」と「タップ母材:A5052」という組み合わせでしたが、そのほかの組み合わせも今後必要になってくるかと思います。

今作るのが大変なので、必要な分だけの1パターンで作成を終えてしまいましたが、ご依頼もしくは私が今後必要なデータがあれば、都度作成して追加UPしていきたいなと考えています。追加の表が早めに必要な方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。尚、出来るだけ早めの対応を心がけますが、無料で作成のため、納期はご指定を受けられませんのでご了承願います。




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