今日は「スパナ用に使われるシャフトの2面幅の規格・公差寸法表」のメモです。先日シャフトを使った設計で、二面幅について考えることがありましたので、その内容と今回も標準化に向けて資料を作成しましたのでどうぞご利用ください。
スパナ用に使えるシャフト2面幅の規格寸法
機械設計においてシャフトの2面幅って頻繁に出てきます。
その多くが最近ではミスミさんから購入することも多いです。シャフト径に対する2面幅はミスミさんを参考にすれば良いと思いますが、重要なのがミスミさんのを見ても解るとおりスパナ溝の幅は実際にスパナで在るサイズで設計をする必要があります。
スパナのサイズに関しては以下の記事を参考にしてください。
参考:機械設計メモ2「スパナのサイズ(幅)と許容差。周辺のJIS規格」
2面幅の参考の公差
ミスミさんのスパナ用2面幅には公差は載っていないのですが、サイズ問わず「0,-0.3」のようです。(問い合わせました)
ミスミで購入する場合は気にしなくて良いですが、設計する場合はスパナが入りやすいように公差をつける必要があります。
ちなみにボルトやナットの公差はどうでしょうか、JIS規格では「JIS B 1021」に精度に応じて二面幅の公差が幅ごとに決まっています。2面幅で検索しても、ボルトやナットの幅に関してのJISは見つかりますが、シャフトの2面幅の資料を見つけることができませんでした。下記はボルト・ナットの幅に対する粗級を抜粋した参考です。
エクセルシートのダウンロード
この設計資料は、ミスミさんの規格にあるシャフト径に対するスパナ溝に加え、ミスミで空白部分であるシャフト径にスパナ溝・公差を追記した表になります。赤字は私がミスミで購入しない場合(製作する必要がある場合)の優先値です。スパナ溝の適用長さも、JIS規格でスパナの最大厚さが入るように考慮しています。
表の内容を纏めると以下の通り
- ミスミのシャフト径に対するスパナ溝を記入
- 空欄にシャフト径及びスパナ溝を記入(φ5~50まで網羅)
- スパナ用二面幅の公差は「JIS B 1021 粗級」を採用
- スパナ用二面幅の適用長さは「JIS B 4630 スパナ」の規格最大厚さが入る値に
- ミスミ以外で製作する場合の優先値を追記
以上です。この表は私のスタンダードですが、どうぞ自由にカスタムしてご利用ください
以上です。