2DCAD及び3DCADの違い(まとめ)

2017年7月31日

 

今日は「2DCAD及び3DCADの違い」についてのメモです。

 

ここ数年かけて、3DCADに完全移行した私ですが、3DCADを使うようになって気づいたことが沢山有りますので、今日はその2DCADと3DCADの違いについて感じたことを纏めてみたいと思います。

 

  • 3DCADが気になっている2DCADユーザー様
  • 2DCADを使った事が無い3DCADユーザー様
  • これからCADを購入検討される方

 

に向けた記事となります。参考にしてみてください。

2DCAD及び3DCADの違いと使い分け




2DCADと3DCADの違い(一般的な情報)

まず、先に一般的な情報をご確認ください。

 

引用:キーエンス様より(部分引用)

2DCADは「三角法」というルールに基づき、正面図、平面図、側面図という構成で描かれており、3つの角度から見た形を2Dの図面で表現します。これは手書き図面と同じ作業ですが、コンピュータで行うところが2D CADのメリットです。簡単な図面であれば誰でも理解できると思いますが、複雑な図面を理解するには経験が必要です。

3D CADでは立体そのものを作成するため、任意の視点から立体をすぐに見ることができ、複雑な立体を認識しやすいことがメリットです。3DCADデータがあれば、専門知識がない方でも容易に形状を把握でき、コミニュケーションが図りやすくなります。

 

一般的な違いは上記の内容で良いと思います。

 

では、もう少し踏み込んで話をしてみようと思います。

 

 

 

2DCAD・3DCADはモノが違うし、必要とされるステージが違う。

時代は3Dデータの有効活用となっていますが、私個人として 効率の面で2DCADはまだまだ必要 だと思っています。ただ、機械設計の仕事をする上で 3DCADスキルも必須 だと思っています。それは

 

  • 3DCADに移行したい会社さんは多い為 3DACDスキルは就職にも有利
  • 3DCADを使いこなす事で提案力や後工程の効率化が図れる

 

といった理由からです。2DCAD時代から設計をしている人にとって 3DCADなんて使いづらくて、出来るなら触りたくない という方も多いと思います。

 

もちろんCADはモノを作る為のツールなので3D扱っているから一歩進んでるとかではないワケです。
2DCADと3DCAD。モノを作る為のツールなので3D扱っているから一歩進んでるとかではない話

 

2DCADユーザーにとっては3DCADは非効率に思われがちですが、3DCADを自在に操れる設計士にとっては 慣れれば3Dのほうが圧倒的に早いし安全 という考えになります。

 

 

2DCADと3DCADの一般的な使い分けは設計内容で違う

2DCAD・3DCADが実務でどう分けられているかというと、

 

  • 製品設計は3DCAD
  • 設備設計や配管、プラント系は2DCADもしくは2D要素が強い3DCAD、一部だけ2D要素に弱い3DCAD

 

という一般的な使い分けだと思います。

 

製品設計は3DCADを使う場所が多い

製品設計は、周辺の隣接機械など関係がなく 基本的に単体で完結できるもの です。これに関しては3DCADを利用するのが一般的です。

 

 

設備設計は2DCADが多く、3DCADの場合は2D機能の充実した3DCADが多い

設備設計などの設計においては、設計した機器の隣接設備や建屋の壁など取り合い関係を表す場合が多いので、融通の利く2DCADのほうが圧倒的に有利となります。3DCADへの移行が難しいく2DCADによる設計が未だに多い理由の多くはこれです

 

また、2DCADユーザーの中には3DCADになって図面が劣化したと表現をされる方もいらっしゃいます。それは3DCADによって製図に自由度が無い為ですが、この設備設計に3DCADを用いる場合は iCAD ような2D部分が扱いやすい3DCADが人気だと思います。

 

iCADが設備設計に多く用いられる理由は 履歴を持たないために動作が軽かったり、3Dモデルと2次元図面の関連を切ることができるから自由度が高い という理由が大きいと思います。ただ、それが災いを起こすことも多々ある ので、作業する人のルールを徹底する必要があります。

 

 

設備設計では少ない?2D要素に弱い3DCAD(私はこれ)

この見出しは少し問題のある書き方かもしれませんが、誤解を恐れずに言うと、ソリッドワークスのような2D要素に弱いCADでも設備設計はできます。私のようなフリーランスの設計者には モデル作成に履歴があって、一部を変えると自動的にあっちもっこっちも、図面でさえも変わってくれる機能、そしてその関係性を切ることができないという機能 は非常に便利です。ポカミスを軽減してくれるメリットが大きいのです。

 

このように、2DCADの持つ最大のメリットは 設備設計は周りのあいまいな部分を設計図として表現できる所 にあります。そして各設計が始まる前段階、ざっくり検討する計画図や検討図などのラフスケッチには抜群の利用価値があります。

 

 

2DCADと3DCADどちらが覚えやすいか

実際、2DCADと3DCADどちらが覚えやすいかというと、私の経験上おそらく操作自体を覚えるのはほぼ同じだと思います。絵を描くこと自体が出来ればよいとすれば2DCADでも3DCADでもすぐに出来ます。しかし、絵を書いた先の機能 応力の解析や変位の検証、干渉チェック を使いこなそうと思えば3DCADのほうが覚える項目が増えます。

 

 

2次元CADと3DCAD覚えたらどちらのほうが作業が早いか

先ほど3DCADのほうが慣れれば圧倒的に早いといいましたが、イメージとして2DCADはスタートダッシュ(計画図)が特に早く、3DCADは設計中盤から後半でスピードが伸びてくるイメージです。最高速は圧倒的に3DCADです。

 

2DCAD及び3DCADの違いと使い分け方2

 

3DCADは「履歴」を持つものと持たないものがありますが、どの3DCADも「関連性」というものがあり「アッセンブリの部品モデルを直すと関連の部品図も直っている」ということが大きな効率化を図っています。

 

私も始めは アセンブリ変わってモデルも変わるなんて怖くて仕方が無い状態 でしたが、慣れてくると関連性も含めた設計をするようになりますので、たいした問題ではありませんでした。

 

よって、設計において2DCAD並みに早く操作できれば 3DCADを自在に操れる設計士にとって3DCADのほうが全体で見たら圧倒的に早い ということになります。
2DCADと3DCADの設計スピードが違うポイントを具体的な内容で話してみる

 

 

2DCADと3DCAD、どちらも設計に要するスキルは同等です

これ、すごく重要なところです。「図面を見る」という観点から言えば、先ほどの引用にあります通り

 

  • 2DCAD:複雑な図面を理解するには経験が必要
  • 3DCAD:専門知識がない方でも容易に形状を把握でき、コミニュケーションが図りやすい

 

ということです。2DCADを扱う場合、図解力は3DCADより必要です。

 

ただ、誤解があるといけないので説明しますが、2D図面を見て モノの成り立ちを把握できる というのが図面を読むスキルで その構造が成り立っているか、品質は満足かの判断は2DCAD、3DCAD共に必要です。

 

つまり、2DCADも3DCADも設計しているモノの見え方が違うだけで設計の本質は 寸法・公差・幾何公差 にあって、2D図面だろうが3Dモデルであろうが見え方が違うだけの話だと思うのです。目標の成果物が同じものだとして、そこにアプローチするツールが2Dだろうが3Dだろうが設計スキルは同じという事です。

 

 

3DCADから見る2DCADの辛さ

2DCADは基本的に紙に手で絵を書くのと同じ手間が掛かります。もちろん手書きより早いですが、ここで言いたいのは

 

  • 3DCADによって作られるモデルは 3面がすべて一致しているのが当たり前 ですが
  • 2DCADによって書かれた1面は 設計者が2面目、3面目を書かなきゃだめなのが当たり前 です

 

今では3DCADが普及しているので、3DCADを扱う場合「3面は設計士が合わせて書かなきゃ合わない」という考えは不要になってきていますが、2DCADでお仕事をする場合には必ず必要な意識となります。

 

実務でいうと、2DCADは3面を合わせて重ねチェックして線がズレていないかなどのチェックが非常に手間で難しかったりします。それが3DCADでは不要です。ただ、3DCADの中にも iCAD のように関連性を切れるCADもあるので、3DCADだけれど時には2DCADの手間が発生するものもあります。

 

 

 

若手は2DCADを覚えるべきなのか

答えを言ってしまうと 必要ないなら覚えなくて良い ということになりますが、メカ設計のエンジニアが不足している今、2DCADのスキルは以前より必要とされている気がします

 

というのも、私の知る範囲では昔2DCADで作った設備の老朽化による更新設計や、新規の装置を付け加える場合などの仕事が増えてきているような気もいたします。そんな中、2DCADと3DCADをバリバリ扱える20~30代の設計者は比較的少ないというのも事実。

 

2DCADを扱える設計士がこれからもっと不足してくる中、今ある設備を3Dモデルに置き換えるにはものすごいパワーが必要で、思ったより投資効果が薄い場合考えられます。私の思いとしては、技術の継承も含めて若手設計者の方には2DCADでの設計案件も行えると良いと思います。

 

2DCADを使える人が設計に居なくなって、3DCADによって本来必要な図解力を持たない設計者ばかりになったらもう手遅れです。

 

 

最後に

今日は、2DCADと3DCAD両方を使っていた私なりの「違い」についてまとめてみましたが、これらの内容から 2DCADと3DCADの違いを比較するのは少し無理があるかなぁ・・なんて思っています。

 

結局、機能によって仕事の仕方が変わってくるので、2DCAD、3DCADのお互いのメリットデメリットを把握し

 

  • 2DCADユーザーは、後行程をフォロー出来る仕組みを作れば良い
  • 3DCADユーザーは、弱点である前半スロースタートな部分をフォローできれば良い

 

という事だと思います。そして2DCADと3DCADの機能をうまく使い分けてお仕事するのが良いと思います。

 

関連記事:2DCAD/3DCAD

 

以上です。

▼ Sponsored Links ▼






-【5】2DCAD/3DCAD
-

© 2020 機械設計メモ2