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機械設計メモブログの一言集(2025年アーカイブ)

 

ここは 機械設計をやっていく中で感じたことの一言 をまとめています。 特に目的はありません。ただのメモです。

一言メモ

現実的な設計

現実的な設計とは、その時の状況を加味した設計です。 その時の状況とは

 

  1. 機械の部品を作る時の為に 作れない部品を設計しない
  2. 機械の部品を検査する時の為に 検査できない部品を設計しない
  3. 機械を組立する時の為に 組立しやすい設計をする
  4. 機械を調整する時の為に 必要な場所を調整出来るように設計する
  5. 機械を運ぶ時の為に 運べる設計をする
  6. 機械を設置する時の為に 設置が難しい設計はしない
  7. 機械をメンテナンスする時の為に メンテナンスできない設計はしない
  8. 機械を再現する時の為に 前あった形に容易に再現できる設計をする

 

最低8項目です。

 

実際の設計は、もっと細かい所まで現実的な設計をしていきます。(2025-04-23)

 

隠れた存在、主役設計

機械設計において「構想設計」というのはよく聞きますが、実は構想設計を行う前に決めておくことがありまして、それが主役設計です。

「主役設計」とは、私が一方的に決めつけている言葉です。

主役というのはシンプルに ①何が ②どうされて ③どうなるか です。

  1. はワークや治具などの対象物
  2. が具体的にされる事の詳細(一貫して守るルール)
  3. がそれによる結果です

私は元々文系なのもあって、機械系の方々がどういった手法で設計していくのか知りませんが、この①~③を 現実的にどう考えて決めるか が設計初期の超重要ポイントだと思います。

主役を決めないと構想が出来ません。 よくある構想設計の会話では「ロボシリンダで押して〜」とか「エアチャックで掴んでー」とかになるんですが、「ロボシリンダでどう押して」とか「エアチャックでここをこの強さで上の半分を掴んで」とか、その隠れた主役をどう上手くこなすかが構想設計に当たると思うんです。 (2025-04-21)

 

3DCADの圧倒的影響力(ソリッドワークスの鋼材レイアウト)

2次元CADと比べて3次元CADは良くも悪くも行動1つ1つの影響力が大きいので、一つの改善行動が大きな成果となります。 

 

例えば、鋼材レイアウト素材で、新規に使うものは規格を見て作成してストックしているんですが、昨日は時間をかけて鋼材のレイアウトスケッチを漏れなく作成しました。

 

これにより瞬間的に鋼材を変更したり出来るので相当負荷が軽減されます。 気が楽になりますよね本当。 (2025-04-19)

 

購入品のCADデータは標準化していない

私の所では複数人で作業していますが、よく聞かれるのが「購入品はどう扱っているのか」です。

 

機械設計において作業時間を減らすために標準品データを準備する事はとても重要だと思いますが、そもそも他人が準備したデータが合っているのか誰が保証してくれる? という意識が全体的に強いのと最近は詳細型式までズバリなデータが手に入るので、都度ダウンロードしています。(逆に私が知りたいくらいです・・・)

 

標準化データに依存する(よく使うものに依存する)ことでカタログを見る機会も減り、結果ミスを起こすこともありますし、2DCADは「絵」なので一つの標準データを延ばしたりストローク位置に調整するだけで楽だとは思いますが、3DCADになると「連動・参照」が都合悪かったりするので。(2025-04-18)

 

解析結果で見るもの

機械設計で独立する方に関しては、基本的に簡易的でも静解析が出来るCADソフトを持つべきです。

 

時折、解析を設計結果に求められることがあります。

 

ソフト上の機構・構造の解析結果は設計上の整った環境での話であるので、再現された実物には卓上で予期せない荷重が掛かったり、組立の具合、設置場所の都合でも変わるので、卓上での解析結果で何を見るかというと

・強度上心配な場所の把握
・構造の見直し(それが最適なのか)
・別構造との傾向比較

だと思います。

そしてそれをお客さんと共有する事も大切です。 強度が持つか持たないか というより どう強度を持たせているか ですね。(2025-04-11)

 

積み重ね最終量

1つ1つの積み重ねが大きな結果となる事実。

 

これは今にプラスしていく考えですが、1つ1つの積み重ねを無くしていくという考えも重要だと思います。 

 

例えば、ちょっとした作業時間の積み重ね最終量を見て、それを1つ除去することによってその時点で今後その作業に掛かるであろう時間を無くすように取り組むことです。

 

その改善がダイレクトに反映されるのが個人事業の良さだなぁ・・・と思います。

(2025-04-04)

 

結果を買う必要性

基本的にFA機器メーカーは購入者である装置メーカーや、その装置が入っている工場に手厚いので
質問者の知識があってもなくても、購入しない場所に時間を割くようなことはしないと思います。

私は金属加工メーカーから装置メーカーに転職した際に、そのギャップにとても驚きました。装置メーカーに入ると、逆に向こうが営業してきますから、立場が逆になって勉強もしやすいです。

これについては、これから自動化をしようとする会社さんの最初の壁で、単純に実績(機器メーカーにとっては販売実績が上がる)を作る事をまず先に行うのが良いと思います。

その実績を作る突破口は「外注化」です。 外注に作らせればよいんです。

ただ、半自動化ですら初めての開発には高額な費用が掛かりますから、多くの会社さんがそこを渋ってしまい(社員にやらせるなど)、結果に結びつかないことも多くあります。 (2025-03-31)

 

依存しない×依存する=協業

個人的な意見を言えば、設計者が独立したところで「正直きつい」という場面が多いと思います。結局は自分のキャパをどう乗り越えていくのかが課題となるわけですが、自分のキャパ内で作業しようと思うとお客さんへの依存度が高くなります。

 

依存度=影響度 です。

 

これを言うと依存することが良くないと思われるんですが、独立の仕方には色々あって、住む場所や家族構成や人生プランで選択が可能ですよね。逆に。私のように「依存することは事業として危険だ」と考え「何でもやりますお仕事ください」みたいな、なんでも受注してくる人に依存することは悪くないです。私に何かあっても引き継げますし、色々な仕事ができます。

こんな小さな枠の中でも、依存しない環境を作り出す人と、一つ一つその仕事に向き合って成果を上げていく人の協業が依存を緩和してくれるんですよね。 深い。 (2025-03-24)

 

期待と現実のギャップを埋める=人材確保という一つのストーリー

設計が忙しくなったら外部の設計者を招くべきだと思う。 しかし、期待外れの設計者が多い事も十分に考えられます。 間違って一時採用すると、期待する内容が自分の趣味思考に沿っているかのテスト形式で作業をしてもらうことになり、ほぼ期待外れの結果となります。

これについて、私はとても奥が深い課題だと思っているんですが、AさんがBさんに作業を頼んだ時、Bさんがとても優秀でもミスをすることがあります。

この不思議な現象に名前があれば知りたいんですが、人は「その案件の担当者度合い」でアウトプットの内容が変わってきます。

そこに気づいて、アウトプットの内容からから特徴や方向性を把握して一つずつすり合わせしていくと良いと思うんですが、時間がない、面倒、期間雇だからやっても意味がない。 という、それをしない選択しかない環境になっているのは大きな問題ではないかと思うんです(2025-03-19)

 

機械組立工の独立

機械組立工18年目の友人が独立します。

自身で発信する技術系WEB界隈における、私の唯一の友人なんですが、ここまで真っすぐで正直者の人は見たことがないです。

 

少し前までの製造業は 見えない壁に囲まれた環境 でしたが、今では外部の人を入れることで機会損失を無くしたり、特急案件でもサポートを依頼するなど、一時的にジョブ型になる案件も多いと思います。

 

私が言うのもあれですが、機械の組立、据え付け、調整諸々、彼を選ぶことが正解だと言い切れます。  4月中頃から活動を始めるようなので、興味がある方は是非連絡だけでもしてみてください。

 

彼のWEBページはこちら→ 機械組立の部屋

(2025-03-17)

 

それだけの為に

昨日「キー溝」に関するよくある表をメモとしてUPしました。  こんな表、どこにでも転がっているんだからわざわざ表にしなくても・・・・・と、私もそう思います。

しかし、私がテキストで残したかったのは「キー溝の寸法公差の選択には一般的に行われる選択があるよ」という事と「キー溝には現行規格と古い機械に適用されている旧JIS規格があるよ」という事です。

古い機械を見る方には必要な表だろうし、新人設計者の方がキー溝の公差選択を迷いなく決められ、それは結果として検図者の工数減に貢献します。 その為だけにわざわざ表を作りました。 10年単位の長い目で見れば数人の方に貢献できるメモとなります。 それでいいんです。 (2025-03-07)

 

名札

機械設計に限らないかもしれないですが、特に設計者は「営業するのが苦手」とか、例えば私のようにWEBを開設して仕事を得よう(向こうから来てもらいたい)とか、どこか人を避けている人がほとんどです。

例えば大手メーカーには何社か役割をもって常駐している機械メーカーなどが存在します。 そこでは自然と仕事が回るような環境が整っていて、なぜそうなるかって考えると「私は設計者です」っていう見えない名札が付いているからなんですよね。

つまり、「私が何者か」が解る名札を付けてその仕事が飛び交う環境に入り込んでしまうことで自然と回りだすものもあるので現場はとっても大切です。

そういう意味でも現場ってとっても大切なんですよ。   (2025-03-03)

 

エアシリンダの速度

機械を設計する際には駆動部の速度というものが重要になってきます。 よく使われるエアシリンダにも駆動速度という考えが必要ですが、実際をあまり知らないと、始めから終わりまで同じ速度で駆動されると勘違いしがちです。

エアシリンダの駆動は 自動車が止まっている状態からアクセル全開、タイヤを空転させながら徐々に加速していく状態ににていて、最終的な速度は結構出ます。

つまり駆動速度を300mm/sで計算した場合、実際は300mm/s以上に設定しないと間に合わないとかいう現象が起きます。

個人的に、速度が速い=衝撃も半端ない となるので、基本的にはゆっくり動作で間に合う機械にするべきであり、ゆっくりした動作でしっかりパワーを伝えたいならシリンダサイズもしっかり検討しなければいけないし、当然ながらスピコンの設置、駆動部の抵抗も減るような設計にする必要があります。特に昇降利用は難しいですよね。(2025-02-28)

 

影響度

機械設計で独立すると様々なお客様とお仕事をすることになります。 会社にいた時は会社にとってメリットがある働き方が自分への還元になるんですが、独立したら直接お仕事をくれるお客さんにとってメリットのある成果が自分への還元となります。

もう少し踏み込むと、そのお客さん自身は会社にとってメリットのある立ち回りをしなければいけないので、独立した自分たちが常に考えるべきは「自分が出すこの成果物はお客さんにどんな影響を与えるだろう」と考えを巡らせて仕事をすることが重要だと思います。 (2025-02-25)

 

区別できない

私は基本的に3DCADでの設計推しなんですが、ミドルレンジ3DCAD導入で迷うのはソリッドワークスのようなヒストリータイプと言われるモデリング履歴が残るタイプか、ICADのようなノンヒストリータイプと言われるダイレクトモデリング系かで迷いがあるのと、実際に導入する時に手法で悩むのがトップダウン設計とボトムアップ設計の手法です。

 

私は数々の設計をソリッドワークスでやってきましたが、実際の設計はトップスタートもあるしボトムアップスタートもあります。 途中でトップダウンが入ったり、ボトムアップが入ったり正直区別がつかないと言いますか、最適なモデリングはその時々で違うので、そこは設計者のノウハウであり言葉に表すのがとても難しいスキルだと思います。 (2025-02-19)

 

2025年は1社

フリーランスになって7年目となる2025年度のスタートはありがたいことにお仕事沢山いただいて感謝です。

今ですらギリギリですが、2025年度は少し無理を効かせて、今お取引いただいているお客様に加えてもう1社お取引を拡大したいと考えていますので、設計のアウトソースをお考えの企業様がいらっしゃいましたらご連絡ください。

実績は多数ありますので御社にとって採用メリットがあるのかすぐ把握できるかと思います。(2025-02-17)

 

見てわかるもの

機械設計の図面において、組立者に説明するためには少し詳細な説明を要する時があります。 「当てて止める」とか「基準はここからで末端は現合で」とか「設計値はこれだけれどここは対称側の面と併せるように」とかです。

図面では短く記載することが誰かが決めた見た目の良いルールだと思うんですが、中には組立者の技量に任せ、細かい説明を省く図面も多く見かけます。

私個人的には図面は格好つけるものではないので必要に応じてちゃんと文章説明を入れるべきだと思います。

そしてそれは図面までの話であって、製品となった場合にはこれくらいの威圧感あると表示はとても良いですよね。参考は航空記念館にあるヘリの外観です。(2025-02-13)

 

自分と自分

機械設計をやっていて、自分が相手にお願いする時に、「自分がその相手だったら何を感じるだろう」と考える。 自分が相手にお願いする時に、「自分がその相手なら、相手からのお願いは自分にどんな影響を与えるんだろう」と考える。(2025-02-10)

 

気持ちが楽になる瞬間

私の場合、設計をしていて「気持ちが楽になる瞬間」というのは「その仕事の終わりが見えた時」です。 

具体的には納品に向けて今まで散らかっていた頭の中身から考えることが減ってシンプルになった瞬間です。 

多数の仕事を掛け持つと、頭の中身が複雑な状態になるんですが、ここの整理をどう行うかがその人のノウハウというか、いかにシンプルに考えられるかがポイントで、その終わりを早期に見る為にも「知識」とか「経験」が必要だと思います。

設計の経験が浅い人の「答えが解らない状態」というのは負荷が高くなってしまうので、その答えを真剣衰弱させるのではなく、ある程度見せること、そして「ニアピン設計でも全然大丈夫」あとは上司がなんとかしてくれる という気持ちにさせることが生産性を上げる入口だと思います。(2025-02-05)

 

差別化

MISUMIさんのメビーを使う事でなぜ効率化できるのか。 これだけではないですが、一つヒントになるであろう内容を記事にしました。 (2025-02-03)

 

制限時間内にゴールを決める為のパスを決める

機械設計の仕事をサッカーに例えると解りやすいんですが、始めにロングパスで仕事を振り、ゴール間際でパスが細かくなり、最後にゴールを決める。このゴールを決めるプレイヤーが担当者なら、その担当者が最後に決めるシュートの為にどんなパスが欲しいのかを予め決めておく必要があります。そのパスの精度がどれくらいだったら担当者がシュートを打つか。 それは担当者の許容・覚悟によります。

つまりパスの質をこだわればこだわるほどシュートを決めずに打ち返し回数が増え制限時間が来ます。

逆にパスの質がどれくらいかが明確で「多少のことならあとは俺が決めたるからここまではやってくれ」という担当者ならそこそこのパスでボレーシュートを決めるでしょうし、アシスト側もポイントだけは抑えてパスを出そうとしてくれます。だからそのフィールドにおいてゴールを決める為にパスの質を予め決めておくのが重要で、それが担当者とアシストプレイヤー間で周知されていればOKです。

しかし、パスの出し方標準化資料とか、予めロッカールームで読んで熟知している前提でフィールドに立ったり、担当者が「パスの出し方ロッカーに資料置いてあるから読んどいてくれたらオケ」みたいな感じで役割を明確に分けてしまうとゴール間際で「そうじゃないからこうして」と、ボールが行ったり来たり。決められるのに決めない状態が続きます。

 

実際にこれで疲れてしまう人材は多いですよね。

 

これをどうクリアしていくかが今の業界課題だと思うんです。(2025-01-29)

 

そういうもの

機械設計者ではない方が設計者に仕事をお願いする際に情報が不足するのは当然です。 営業さん経由で仕事を請けるなら、必要だと思う情報が得られやすいようなサポートをするべきだと私は思います。

タイミング的に出来ない場合もあるのですが、機械設計の仕事はそういうものなのです、とても面倒なのです。設計者が面倒だなと思う事の確認において、設計者がサボると関わる全員の時間を奪うことになります。 だから設計者は情報を自ら取りに行く必要があると思います。 (2025-01-21)

 

時間

仕事を詰めれば詰めるほどミスが増える。 その詰まっている状況は 所有時間に対する作業量の割合とも言えます。

設計を沢山回そうとすると

①とにかく働こうとする
②誰かに振ろうとする
③その誰かを増やそうとする

こうやって時間を増やして詰まりをなだらかにしていくわけです。

会社勤めだと、とにかく働けず、誰かに振ろうとしても時間が無く、増やそうとしても増えた分だけ回せるわけではない為に二人でやっているはずが、実際は実質コストアップになっている場合も多いです。

この詰まった積み木を壊して生産性を上げるには新しい取り組みが必要だと思います。

絶対見つけます。(2025-01-14)

 

答えだしの数による設計量への影響

設計の仕事はあらゆる場面で「検討・答え出し」を必要とします。 設計で生産性(設計量・図面出力量)を上げるならその判断に使う時間を減らすべきです。 設計においては「参考」という過去の実績や類似案件を利用して設計を進めることも多いんですが、「検討・答え出し」をする時間は大して減りません。

 

なぜ減らないのか。

 

それは自分が答えを出していないからです。 AさんがBさんに仕事を参考付で振って、Bさんが判断を必要とした時、BさんはAさんの判断を得ようとします。 Aさんは他の作業でスケジュールが埋まっていますから、そこにBさんのタイミングに合わせて対応しなければいけないです。

 

これが今技術力のある方の負荷が高い理由です。

 

Bさんがどれだけ正確な判断をするかに掛かっているんですが、それでもAさんがそこから抜けられない理由が管理者だからという、結局目を通さないといけない立場にいるからです。ですのでAさんが数案件掛け持ちしても負荷が上がらない仕組みを作った組織が今後勝ち残っていくでしょう。  これは設計委託先である私にも言えることです。 (2025-01-12)

 

2025年度がスタート

明けましておめでとうございます。 2025年は昨年度と比べてスタート状況がとても良いです。 2024年、苦しみながらも前を向いて頑張ってこれたのも全員で力を合わせた結果だと思います。 2025年度も限られた時間の中で精一杯設計をさせていただきます。

宜しくお願いいたします。(2025-01-05)

 




2025年1月5日