今日は「製造委託製品の開発・設計の仕事内容」についてのメモです。
製造委託
製造委託製品の開発・設計の仕事内容
製造委託というのは、自社で開発・設計を行って、製造だけを社外の会社に委託するものです。製造委託をする理由としてはさまざまありますが、例えば、自社での生産量がオーバーしたため社外の会社に委託するような場合があります。
このような製造委託製品の開発・設計の仕事内容は、基本的に、自社で製造する際のものと同じです。
製品の開発・設計の仕事内容は、製品の企画立案から開発・設計をして、試作、試験、量産確認、量産というような流れになります。
しかし、製造委託製品の場合は、社外の会社に製造を委託するため、自社での製造とは違った仕事が必要になります。
具体的な仕事内容としては、外部の会社に製造を委託する際に製造委託契約が必要になります。
この製造委託契約については、開発・設計の仕事ではなく、別の部門が行う場合もあります。しかし、開発・設計の仕事と深く関係するため、仕事内容については把握しておく必要があります。
製造委託契約とは
製造委託契約というのは、製品の製造を別の会社に委託する際に結ぶ契約です。
製造を委託する会社は、委託する製品を製造してもらう権利と報酬を委託する会社に払う義務、委託された会社は委託された製品を製造する義務と報酬をもらう権利があります。
製造委託契約の場合は、一般的に、基本契約書を結んで、個別契約は契約書を別に結びます。製造委託契約は、一種の請負契約になり、報酬額、払う方法、払う期日を決める必要があります。
また、品質保証に関する内容を契約には入れます。
品質保証については、製品の不具合があるかどうかを検査で確認し、不具合が見つかった際の責任を明確にします。
ここでは、製造委託契約のポイントについてご紹介します。
製品の仕様の明示
製造委託する製品について、仕様を明示します。
製造委託する製品について、認識の違いが当事者間にあれば、製造する段階で問題がいろいろ発生します。
そのため、図面や仕様書などによって、製造委託する製品の規格、性能、品質などについて詳しく決めて、明確にする必要があります。
製造委託する製品の材料
製造委託する製品の材料を、製造を委託する会社が支給するケースと、製造を委託された会社自身が調達するケースがあります。
材料を製造を委託する会社が支給するケースは、材料の中でどのようなものを支給するか、支給する時期などを明確に決める必要があります。
一方、材料を製造を委託された会社自身が調達するケースは、材料の品質などに関して製造を委託する会社が指示します。また、製造を委託された会社が材料を選ぶ際に、安全性や品質などについての基準も決めます。
製品のブランド(標章)
製品に付ける製造を委託する会社のブランド(商標)の表示方法などは、製造を委託する会社にとって非常に大切です。
そのため、製造を委託する会社は、具体的にブランド(商標)の表示方法などを決める必要があります。
検査
仕様や品質などにおいて、製造を委託した製品が委託した内容に適したものかどうかを検査します。
検査した結果の合否に関しては、事前に基準や検査方法を決めておき、恣意的に判断がならないようにします。
品質保証
委託した製品の品質保証の内容、方法、期間などについて決めます。
これ以外にも、製造物責任、知的財産権、機密保持などについて取り決めする必要があります。
このように、製造委託製品の場合は、社内で製造する場合と違って、製造委託契約を結んで問題が発生しないようにする必要があります。
製造委託製品の開発・設計の仕事内容は、製造委託契約を結ぶことも関係してきます。
以上です。
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