機械設計の仕事を振り分けるコツ

2017年4月24日




 

今日は「機械設計の仕事を振り分けるコツ」についてのメモです。

 

私が機械設計の経験を積んで約8年くらい経った頃から部下やお手伝いさんを持つようになりました。 今時点(2023年)でかれこれ18年の機械設計キャリアがありますが、フリーランスになってからはリモートで複数人の設計者さんとやり取りしながら機械設計をしています。

 

機械設計において、完璧に仕事ができる人や自分の頭の中で行程を組める人、特に責任感のある人は  説明する時間がもったいない。説明している時間で自分がやってしまえばその仕事は終わってしまう という事がありますし、仕事を振ることによって 結果的にチェック項目が増えてしまう ので、そのリスクを考えると仕事を振ることがなかなか出来ない(したくない)と思っています。

 

しかし、ここが運命の分かれ目 でもあります。

 

私のように、フリーランスになって多くの仕事を請ける場合、 どうしても一人では複数の機械を同時並行で設計していくことは難しく、それを突破するためには どうしても複数人で運営していく必要が出てきます。  そんな中、色々な試行錯誤を繰り返して今では私1に対して約4人。 月にして700〜900時間もの設計リソースを回せるようになりました。

 

そこで重要だったのは、 自分のスキルを複製していく方法を見つけて活用する という事でした。 もちろん、これが全てではないと思うのですが、今日は私がトライしている 仕事を振り合分けていくコツ についてメモを残したいと思います。

機械設計の仕事を振り分けるコツ

機械設計の仕事を振り分けるコツ

設計の仕事を振り分けるコツは3つ

私が 現時点で理解している振り分けのコツは以下の3つ です。

 

  1. 作業内容と成果物の程度の提示
  2. 繰り返し説明を受けられるツールとコミュニケーションツール
  3. 厳しく徹底するためのモチベーション確保

 

です。 以下説明します。

 

 

①作業内容と成果物の程度の提示

一つ目の 作業内容と成果物の程度の提示 ですが、 重要なのは 必要とする成果物の程度と、それを満足するために必要な作業内容の程度を伝えること です。

 

具体的な方法としては

  1. 自分がしている仕事を小分けにする
  2. 各作業段階での具体的成果物を明確にする(必要な計算書や検討資料)
  3. 最終成果物の程度を明確にする

です。

 

機械設計というのは、成果物に対して「なぜそうなったのか」がとても重要な仕事 になります。  仕事を振る私たちにとって 出来た成果物は表面上に現れた結果 であり、その結果にたどり着くまでの状況(背景・環境)をすべて知ることが難しいです。

 

しかし、 機械設計において最も重要な根拠がそこにある わけですから、私たちは その根拠を予め成果物の一つとして記録するような指示が必要 になります。

 

ゴールを決めて逆算する というのはビジネスにおいても重要な考えですが、設計においても 必要な成果物に対して必要な根拠が何か そしてそれを出すために必要な作業は何か を洗い出して説明することで正しく伝えることができます。

 

 

②繰り返し説明を受けられるツールとコミュニケーションツール

次に、説明ツールとコミュニケーションツールについて説明をします。

 

先にお伝えしてしておきたいのですが、誤解を恐れずに言うと、 仕事を振るときに多くの方が考えるであろう「マニュアル」を作って作業をしてもらうという行為はもう時代遅れ だと考えています。

 

私が駆使している説明ツールは テキストメモ を準備して 説明動画 を取りながら スクショメモ を残していく方法の3つです。

 

②-1 テキストメモ → 説明動画 → スクショメモ

テキストメモは、よくあるテキストにすることを箇条書きで準備しています。 すでにここでサボっている方もいると思うんですが、口頭での説明は十分伝わっているようで余計な情報も入る ので、担当者が必要なことを再度確認できる 箇条書き項目を準備しています。

 

次に、説明の動画を撮っていきます。 なぜ動画? と思うと思いますので、少しだけ私の作業環境を説明すると 月に700〜900時間のリソースをこなしているにも関わらず、 設計メンバーの顔を見たことがありません。(基本的に知っているのは 事業者名・名前・住所・振込先・電話・メール・その方の技量把握だけです)

 

これは、私が元々 副業メンバーでの設計グループを運営していた事からの流れですが、 相手の顔を知った所で成果物に影響はなく、それよりも重要なのは作業環境である という実体験からこの手法をとっています。

 

PC画面の説明動画を撮りながら、やりたいこと、見てほしい場所、補足データがある場所など細かく説明をしていきます。 もちろん私の一方的な説明になるので、そこで会話はなく、必要なことを最速で伝えられます。 移動時間も会議室を取る必要もありませんし、何より 相手が作業する時に必要に応じて何度も見返したり、一度見て作業程度を把握し、作業に集中できるタイミングで終わらせることができるので、働く時間も拘束していないです。

 

②-2 コミュニケーションツール

こちらから一方的に入れられたデータを基にメンバーが作業していくわけですが、もちろん質問が出てきます。 そんな時に利用しているのが LINE です。 お客様とのやり取りは、Teams などを利用しますが、作業者同士のメッセージやり取りは LINE で十分、余計な挨拶不要、スクショがすぐ貼れて 既読が付けば確認済み として把握でき、互いに時間を奪い合いません。

 

 

 

厳しく徹底していくためのモチベーション確保

ここからは成果物をより進化させていくためのモチベーションについて説明していきます。

 

私がサラリーマンだった頃、 田舎の中小企業だった事もあり、年功序列的に設計部署が組織されていました。 実力や働く意欲というより昔ながらの組織づくりでした。 当時、田舎の中小ですから、私を含めて そもそも工業学歴がない人だったり、少し出来る人はそれだけ特別扱いされる環境にあったので、設計部署が成長しない環境をよく見てきました。

 

機械設計という仕事は、実力がある人こそそこを抜けてはいけない、適材適所で実務に徹底するべきで、技術継承期間を長くするべきと思っていました。 そこから今行っているやり方までの経緯を説明をすると長くなるので割愛しますが、結果的に

 

  • 成果物主義(客観的な視点を持つ)
  • インセンティブに差をつけない競争環境(完成度が上がる仕組み)
  • 圧倒的な作業量(情報量)最適解を見つけやすくする環境作り
  • こちらがしっかり見ること、補足していくこと

 

です。

 

この記事のテーマである 機械設計の仕事を振り分けるコツ において、一般的な仕事と全く違う所をいうと、 設計作業は標準化が非常に難しく、類似製品の設計のようにシステマチックな設計プロセスを構築しづらい点にあります。

 

体系的な設計手法を重視するあまり 考えることをやめ 過去との比較でしか判断できない環境も多いです。 よく聞く 前例がない というのもその典型的な発言でしょう。

 

機械設計の仕事を振り分ける という自分の作業に対して、思っていた通りの成果物が上がってくればうれしいですし、 自分の想っていた以上の成果物が上がってくる環境を同時に作りこんで初めて機械設計の仕事を振り分けるメリットが出てくる と思うのです。 その結果が上記4項目です。

 

こういった環境を持ち、 設計メンバーの作業環境には関わらない 放置しながらもモチベーションが高い状態でいられる環境も重要な要素 になってくると思いますが、その作業最中では 定期的な最新情報をこちらがじっくり見ることも大切です。

 

会社で作業しているときに 余計なことを言われたら作業が止まってしまうし、そこに納期などが絡めば精神安定を図るのは難しいことでしょう。 そう考えるとメンバーの作業を邪魔しないために、私は極力 夜や週末にモデルをチェックしたり、コメントするなど、作業を中断させないよう努力しています。

 

会社という組織の中で 定時がある環境では必要作業を圧縮して定時時間内に入れる必要があるので、設計作業はアウトソースさせるなどの対応が適切であると考えています。

 

 

最後に

私もまだまだ未熟者ではありますが、この機械設計という難しいお仕事の攻略に日々立ち向かっています。  幸いにも、私の所に設計を依頼してくださるお客様も増えてきて、今求められているのは 設計力があって多くの作業をこなせる設計グループです。

 

  • 自分で作業するより 余分に時間が掛かるリスクをどう減らしていくか
  • 自分で作業するより ミスが起き易いリスクをどう減らしていくか

 

こういったリスクを排除していくコツも含めたすべてが揃って 仕事を振り分けるコツ であると思います。

 

以上です。

 

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