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図面の検図では紙出力派が約8割・ペーパーレスはわずか2割

2020年7月15日

今日は「図面の検図では紙出力派が約8割・ペーパーレスはわずか2割」についてのメモです。

 

私はフリーランスの設計者なので、基本的に検図は私一人の自己検図、そして紙出力をしないペーパーレスで行っていますが、それには良いところと悪いところがあるので、先日ツイッターでアンケートを取らせて頂きました。

 

アンケート内容は 検図は紙出力かペーパーレスか というアンケートです。

 

そのアンケートになんと250件もの回答があり、中にはコメントまで付けて頂いたので今日はその内容をメモしたいと思います。周りの技術者さんが検図をどう考えているか要チェックな内容だと思います。

 

【重要】そもそも、検図を語るには

  • 前提条件 だったり
  • 置かれている環境 だったり

非常に多くの要素が絡んできます。 そのため、ここで言う検図というのは、検図の中でも出図前の 図面のチェックに関しての内容 としてまとめてみます。

 

図面の検図で紙出力派が約8割・ペーパーレスはわずか2割の理由

検図の現状

図面の検図で紙出力派が約8割・ペーパーレスはわずか2割

では早速、検図に対してのアンケートと結果です。

 

誤解されると困るので言っていませんでしたが、僕はここ3年程、図面を紙出力して検図してません。CADで基本的に終わらせています。そのためプリンターや、マーカーペンもありません。皆さんはどうですか?ちょっと聞きたいです。

 

【アンケート結果】

  • 印刷する 76%
  • 印刷しない 15.2%
  • これからペーパーレスにする 8.8%

 

 

 

この結果を見て感じたこと

実は、この結果を見て 紙出力はやっぱり安定しているんだな という印象を受けました。時代の流れとしてはペーパーレスに向かっていそうですが この業界では紙出力はおそらくなくならない・無くせないと思います。

 

ここは各社で違いのある場所なので一概には言えませんが、その理由は どうしても紙を扱う場所があるから という事です。 事務的な場所だったり、組立現場だったりですね。
もちろん、組立などでビューワーを使っている会社さんもありますが、完全素面レスではないのが現実、そして未だ多くは紙を運用しています。

 

では、頂いたコメントをメモしておきます。

 

 

検図を紙出力している理由

@wild_speedさん
紙だと線種のミスや図面の汚さがぱっと見で分かるんですよね。部分拡大図も描いたほうがいいなとか紙の方が判断しやすいです。


@optics_ssさん
印刷して壁に貼りまくったりします。


@Tsuttsun0423さん
cadでは完璧と思っても紙で出力すると線種や、線の太さ等がこちらが想定してるような表現になっていないことがたまにあるので面倒ですが極力出力するようにしています。

 

yuya00713さん
ベースなどの穴あけがたくさんある物、製缶物など、高価なものは紙で検図します。


@ogawassさん
紙で全体を同時に見るとなぜか間違いを見つけやすいです。長年の習性だけかもしれませんが。


@DelicaLanderさん
大物部品は必ず原寸で印刷して、最終チェックをします。デジタルではわからない、アナログでしかわからないこともあります。感覚論ですが。


@otaka_ss_moldさん
金型ですが、途中途中で必ず原寸大印刷します。CADだけではサイズ感覚が狂ってしまいますね。


@edu_no_areさん
A2以上とか大物の図面では、画面で一度に見える情報が少なすぎて辛いので紙派です。

 

 

検図をペーパーレスでやる具体的な方法

図面チェックをペーパーレスで行っている方の具体的な方法は以下の通りです。

@kanachin428さん
ずっと紙だったんですが、リモートワークしたりもあったので、ペーパーレスでやってます。あんまりいいやり方ではないかもしれませんが、PDFでもらってillustratorでコメント入れてます。


@nmdicadさん
印刷しない。会社にいたときは何はともあれ出図してましたが、個人ではコストも馬鹿に出来ないので、液タブを買ってPDF化した図面に手書きチェックしていますね。CADファイル→PDF化し統合→3DCADで確認しながら液タブでチェック→まとめてCADデータに修正織込み っていう感じで自分はやってます。


@FADESIGN01さん
そもそも、私自身ではcad内でしか検図しませんが、社員・外部委託した図面はPDFでまとめます。それから、iPad proでApple Pencilで手書き修正依頼のコメント・指示を注釈として書き込んでいます。最近老眼の私には、拡大縮小も簡単で、紙をめくるスペースも必要ないので重宝しています。

 

 

まとめ

今回多くのご回答いただけたこと、実際の状況をコメントで入れてくださったこと大変感謝しています。

 

最後に纏めますが、検図は 紙だからこそ見える部分・見えやすい部分があり、そしてそこが図面のチェックで大切な所 なんだと思います。

 

設計者は理解していても、後工程の方にどう見えるかというのをチェックするには、紙出力が向いている といったところでしょうか。

 

全体を見渡せる。サイズ感を把握するにはやっぱ紙出力が良いですね。私もそう思います。

 

かといって、ペーパーレスの図面チェックが駄目かというとそうではなく、慣れるまでが大変ですが、物のサイズ感や素材の質感をある程度理解している人であればペーパーレスは出来ると思います。私の作業場所は基本的に自宅ですので、プリンタを使わない事がコストダウンになることから、ここ数年(会社員の頃から)ペーパーレス検図の練習をしてきました。

 

完璧ではありませんが、そのおかげで今があります。

 

ただ、多くの企業が取り入れているリモートワークなどの環境から考えると、ペーパーレスへの対応スキルは必要といった所でしょうか。 引き続きペーパーレス対応の修行は積んでいきたいと思ってます。

 

以上です。

 

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