設計の途中で感じるその違和感は本物 という話。

2017年10月23日




 

今日は「お願い!違和感を感じたら言って!」と、つい叫びたくなってしまったことを書こうと思います。

 

仕事を振る側と振られる側の考え方の違いからくる効率悪化についての内容です。上司からの指示で設計の仕事を受けている方(特に初心者さん)に意識してもらいたいことです。

仕事を振る・振られる

振る方の想いと、振られた方の受け取り方

機械設計のお仕事に限らず、仕事は上司から部下へ流れ、結果は部下から上司へ上がってくると思います。機械設計においても仕事を部下に振り、その成果物をチェックしてお客さんへ納品する形が基本です。

 

機械設計の仕事で言えば、仕事を振る側としては「AにBを付けといて」などの指示をすることがよくあります。仕事を指示した側の気持ちは「AとBが問題なく付くはず」と考え指示しています。対する仕事を振られた側は、「AとBは付くんだな」と思って作業を始めます。※ここでは振る側を「上司」、振られる側を「部下」として話をします。

 

それらが問題なく取り付くような部品だったら何事も無く仕事が終わります。しかし、その考え方の違いが大きな時間のロスを生じてしまうことがあります。

 

 

結局やってみないとわからないこともある

機械設計のお仕事は、予定通りに行かないことが殆どです。ですから「AにBを付けといて」という「予定」は正直この段階では「未定」です。そのため「言われたからそれをとりあえず付けておく」ということをしてしまうと干渉していても見逃してしまいます。

 

上司が取り付けられると踏んでいる部品は部下にとって「絶対取り付くもの」という考えになると思います。ですから、微妙に干渉していたり、干渉はしないけれど他の部品に悪影響を及ぼすことが確認出来でも、特に報告せずに取り付けちゃいますよね。

 

 

面倒な事を避けたい気持ち

そんなごく微量の干渉や、AにBをつけることで出てくる他への悪影響は、改善する必要がありますよね。

 

でも、それを申し出たおかげで仕事が増えてしまう事もその時わかりますよね。それを言うか言わないか、勤務の残り時間と、問題発覚による修正が起きたときの作業時間を加味して報告するか決めちゃうのが部下によくある実態ですね。

 

僕あるんですよ、そういう時。今お客さんに電話したら「明日の朝までに修正お願い」とか言われそうだな・・・とか。

 

だから解るんです。

 

でもね、そこを乗り越えないと「良い設計士」にはなれません。

 

 

違和感を感じたときは要注意答えは自分で出さないで

ある日、そんな事があって部下に聞いたことがあります。

 

上司(僕)
この部分、違和感を感じなかった?
と確認したところ

 

部下(女性)
「どうにかなるかと思いました」

 

ですって笑

 

それは、どうにもならないわけで、その後私が修正を行ったのですが、切なくなってきました。仕事振る側も常に確認を入れていないと、このようなことが起きるわけですが、だからといって常に監視していたら他の仕事が出来ませんよね 。なのでこの問題は、仕事振る側の意識というよりも、仕事振られる側の意識の問題ですね。

 

疑問に思ったら調べる・聞くはすぐに行ったほうが良いです。むしろ徹底してください。上がった仕事をチェックして出すのは上司です。でないと、お疲れ様でしたー!と、皆があがった後に、さぁ、いまからチェックするぞ!と上司は意気込むんですが、しばらくして「ちょい!!ちょいちょいちょい!!明らかにおかしいでしょ!気づいたとき言ってよ!」 となるわけです。

 

そして上司は、そのミスを修正して提出するという地獄を味わいます。 それが良いことなのか、よく考えて仕事に取り組んでもらえればと思います。やりっぱなしは駄目です。

 

 

これはお客さんに対しても同じです

今いる環境だけのことではなくて、違和感を感じたら調べ、報告し、答えを相手と出す作業は「お客さん」に対しても必要です。

 

逆に、与えられた仕事に対して報連相がしっかりできれば、仕事を振る側に立てると思いますよ。頑張ってくださいね。

 

以上です。

 

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