今日は、角パイプの規格(サイズ・定尺・強度・特性)についてのメモです。構造物に使用する よくある角形鋼管、一般構造用角形鋼管:STKRについての内容です。
角パイプの種類ですが、
- 機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)JIS G 3445
機械、自動車、自転車、家具、器具、その他の機械部品に使用する炭素鋼鋼管
- 一般構造用炭素鋼管(STK)JIS G 3444
土木、建築、鉄塔、足場、支柱、地すべり抑止ぐい、その他の構造物に使用する炭素鋼管
- 一般構造用角形鋼管(STKR)JIS G 3466
土木、建築その他の構造物に使用する角形鋼管
私たちが普段「角パイプ」と言っているのは「STKR」になります。
この記事の主な内容はそのSTKRの
- 角パイプが購入出来るサイズ・定尺
- 引張強さ、降伏点または耐力
- 断面積
- 断面二次モーメント
- 断面係数
- 断面二次半径
について、JIS G 3466 と、その他鋼材メーカー様の情報をまとめてメモをしています。
角パイプ(STKR)の規格(サイズ・定尺・強度・特性)
角パイプ(STKR)が購入出来るサイズ
では早速、角パイプ(STKR)が購入できるサイズについて纏めます。
定尺に関しては鋼材屋さんの在庫状況にもよる事が多く、一概には言えないのですが、参考として
- 6m、8m、9m、10m、12m
上記の定尺寸法であれば入手できる確率は高いと思います。
角パイプ(STKR)の特性
次に、ここでメモする特性は以下の通りです。 これら角パイプの特性を利用し設計していきます。
- 引張強さ、降伏点または耐力
- 断面積
- 断面二次モーメント
- 断面係数
- 断面二次半径
画像はイメージ:小さすぎて見えないので、記事最後でエクセルシートをダウンロードし、そちらでご確認ください。
補足:断面二次モーメント(I)とは
断面二次モーメントは、 曲げる力に対する部材の変形のしにくさを表した断面の特性 で、設計上の強度などの指標となる値です。上記表の、この値は JIS G 3466 の表より転記しています。
補足:断面係数(Z)とは
断面係数は、その断面の断面2次モーメントを図心軸から上下の端部までの距離で割ったものです。断面係数は断面の性質で、応力度を求めるときに利用します。この値も JIS G 3466 の表より転記しています。
補足:断面二次半径(i)とは
断面二次半径は、断面回転半径とも呼ばれ、部材が軸方向へ圧縮力を受けたときの強さを計算する時(主に座屈計算)に必要な係数です。この上記表では公式【i=√(I/A)】にて求めています。
最後に
ここでは角パイプのサイズ・特性についてのエクセルシートをダウンロード出来ます。一括で纏めているので必要な所をお使いください。(ここに無い情報は JIS G 3446 をご確認いただければと思います。)
角パイプの規格(サイズ・定尺・強度・特性)_200623
以上です。