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スクリュージャッキの選定方法と注意点




今日は「スクリュージャッキの選定方法と注意点」についてのメモです。

大型の設備設計において、スクリュージャッキを使う事が少なくありません。スクリュージャッキは選定の方法を間違えると機能しませんし、特にスクリュージャッキへの「入力」に関する設計を的確に行わないと破壊する恐れがありますので十分注意して選定したい所です。今回はスクリュージャッキの選定で忘れてはいけない事の補足メモを残します。

スクリュージャッキの選定方法と注意点1

スクリュージャッキの選定

スクリュージャッキの選定での一般的項目

基本能力について

モータ容量、昇降荷重、ねじ軸速度、許容座屈荷重、許容横荷重はいずれも必ず範囲内に収まるとうに選定する必要があります。

 

入力回転数規制

スクリュージャッキは入力回転数に規制があるため、モーター直付けの時はスクリュージャッキ本体が大型になる傾向にある。

 

入力軸許容トルク 

スクリュージャッキへの入力軸許容トルクは軸単体の許容トルクなので注意が必要。

 

回り止め機構の向き 

スクリュージャッキの仕様で回り止め機構付きの場合クレビスの向きが固定される(日本ギヤの場合はカタログで見た方向に固定される)

 

落下防止装置を確実に行う必要がある

スクリュージャッキを利用した装置設計においては、リミット検出と、落下防止装置を確実に行う事。振動によりセルフロックが機能しない事があるためセルフロックは基本的に信用しない。

 

偏芯荷重が起きないように調整機構を設ける

スクリュージャッキに偏芯荷重が起きないように調整機構を設けるなど、ねじ軸との同芯を容易に出せる機構にする事が必要。もしくは、同芯を出したうえで、別途ガイド機構を設けることで偏芯荷重を防止する必要があります。

 

使用頻度に注意する必要がある 

スクリュージャッキを1分間に1往復以上の頻度で使用する場合、もしくは使える物を選定したい場合、メーカーに問合せをして利用可能かもしくは使える物があるか確認する必要がある。

 

プロテクタ・カバーの位置は指示できる

スクリュージャッキの選定方法と注意点2

スクリュージャッキの入力軸プロテクタは、銘柄を見た方向の右、左で指示できます。サイズはその都度確認をしてください。

 

スクリュージャッキを選定するにあたっての計算方法

【最大許容動力(kW)を求める計算式】

最大許容動力kw=(基本容量時所要トルク×基本容量時最大入力回転数)/9550

参考記事:モーターのkW(定格出力)からトルクの計算方法

 

入・出力の関係は選定サイズに大きく影響してくる 

関係式

(モーター出力トルク/ジャッキ本数)<基本容量時所要入力トルク

※但し、ロックした時にスクリュージャッキを壊す事になるのでモーター出力トルクは「入力軸許容トルク」を超えてはいけません。

 

負荷時間率

ED(負荷時間率)は12.5ED(%)以下になるように設計をしてください 

1サイクルの運動時間/(1サイクルの運動時間+1サイクル休止時間)×100

 

 

ギヤボックスを使用・選定する際の注意点

  1. 入力トルク、容量を確認する事。
  2.  直結なのか、分配後のトルクなのかしっかり確認する事。

 

スクリュージャッキ選定終了時のチェック内容

  1. モーター及び、動力の確認
  2. スクリュージャッキの基本容量及び減速比等の確認
  3. ギヤボックス等の許容能力の確認(忘れがち)
  4. 動力元の出力は入力軸許容トルクを超えていないかチェックする
  5. 昇降能力(推力)を確認する
  6. 昇降物の質量を確認する(推力は何倍の安全を見ているか確認する)
  7. 昇降スピードを算出する
  8. 問題なければ OKとし、NGの時はお客様と打合せをして適切な対応を取る。

※特に「4」は直結、分配によるスクリュージャッキ側の能力不足がよく見受けられる

以上です。






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