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MISUMIとメイカーズの違いと使い分けについて考察する

今日は「MISUMIとメイカーズの違いと使い分けについて」考察します。 MISUMIは知っているけどメーカーズを知らない方や、私のように使い分けが解らない方に向けて、両者を調べましたので是非参考にしてみてください。

MISUMIとメイカーズの違い

WEBでサイトを見る限り、MISUMI と メイカーズ には以下の特徴があります。

 

MISUMI(ミスミ)

  • FAメカニカル部品、工具・消耗品などを幅広く取り扱っている。
  • 取り扱い製品が「ミスミ型式」と「他メーカー型式」
  • CADデータの無料ダウンロード、部品表の作成など、設計者の業務を支援するサービスを提供している。
  • 商品数が非常に多い(国内・海外のFAメーカー品を扱っている)
  • meviyというAIを活用した機械部品調達プラットフォームを提供し、3Dデータから即時見積もりが可能。
  • 世界20ヵ国以上に展開
  • Web上でその場で価格・納期確認可(即見積)
  • 規格品・即納・大量在庫で効率化支援に強み
  • オーダーメイド製作に強み、柔軟な対応

 

 

MAKERZ (メイカーズ)

  • キーエンスの子会社であり、自動化・省力化機器等の企画・開発およびECプラットフォームの運営を行っている。
  • 取り扱い製品が「メイカーズ型式」
  • 代替品提案サービス「ZINRIKI」を提供し、他社の型番を入力するだけで、メイカーズの型番を提案してくれる。
  • CADデータの無料ダウンロード、設計者の業務を支援するサービスを提供している。
  • ものづくりネットワークを強みとしており、世界中の製造パートナーと連携している
  • 顧客の課題や要望を商品・サービスへ迅速に反映することを重視している。
  • 国内向けが主。現時点では海外拠点・展開は限定的
  • Web上でその場で価格・納期確認可(即見積)
  • オーダーメイド製作に強み、柔軟な対応

 

簡単にまとめると、MISUMIもMAKERZも機械用部品を扱っていますが、MISUMIでは各独立したメーカーの商品が入手でき、MAKERZではMAKERZの商品を取り扱っている形です。 その為MAKERZではリニアガイドなどでも日本で言うTHKやNSKなどのメーカーは出てきません。 

 

MAKERZはキーエンスの子会社であり、基本的には自社製品を中心に扱っているようです。 ただし、「ZINRIKI」という代替品提案サービスを提供しており、他社製品の型番を入力することで、MAKERZ製品の代替品を提案してくれます。直接的に他社製品を販売しているわけではありませんが、代替品の提案という形で、他社製品の情報も扱っているという認識で良いかと思います。

 

 

MISUMIとメイカーズについて思う事

私が今思っている事ですが、これからの製造業をグローバルで見ていくときに、各部品の標準化が今より進んでいき互換性の高い部品が手に入りやすくなる反面、既存のメーカーが減っていくことも考えられます。

 

そういった時代の流れを加味すると、ミスミとメイカーズを比較した場合、どうしても様々なメーカーを取り扱っているミスミの方がしばらくはユーザーを維持していくが、その後メイカーズが標準品を独占していくかもしれないと思うですが、皆さんはどう思いますか?

 

これは表面上の見え方で私が書いていることなので、ご指摘があっても仕方がないと思うのですが、メイカーズの将来性を現時点で一概に悲観視することもできないと考えます。

 

その理由としては キーエンスの技術力とブランド力があります。  私たちがよく使うセンサー、計測機器、画像処理システムなど、FA(ファクトリーオートメーション)分野ではもうキーエンスがNo1です。 メイカーズが、これらの技術やノウハウを活用した独自性の高い製品やソリューションを提供してくる可能性があると思います。 ここの違いは メーカーを扱う(MISUMI)のかメーカー(メイカーズ)なのか の違いです。

 

現在、代替品提案サービスである「ZINRIKI」は、MAKERZ製品への代替提案が中心ですが、キーエンスの 潜在的なニーズを商品化する力 はすごいわけで、将来的にはより広範囲な互換性情報を網羅し、最適な代替品をメーカーを問わず提案できるようなサービスに進化する可能性も考えられます。

 

なので、これは標準化が進む中で、我々ユーザーにとって非常に価値のある機能となり得ます。

 

標準化された汎用部品はミスミが、高度な個別ニーズにはメイカーズが対応するといった棲み分けも可能性としてはあると思います。

 

MISUMIの場合、膨大な品揃えの維持と管理の限界を考えると、 私たち設計者が「もう少し径のラインナップが有ったら良いのに」とか「もう1サイズ大きいのが欲しいけれど無い」とか そういうの絶対出てくる んですが、 標準から少しでも外れたらミスミでは購入ができないのはこれからも残る課題だと思いますし、必ずしも今ある全ての製品ラインナップを維持する必要があるとは限らないよね というのが私の考えです。

 

現に、ミスミで見つけられなかったサイズをメーカーカタログで見つけることもあります。  逆に、何故かメーカーには無いけれどミスミで買える不思議な現象も有ったりしますが・・・(記事:【朗報】チャットで判明。メーカーに無いものでもミスミさんに取り扱っている場合がある

 

だから、設計者はミスミに頼らず各メーカーをよく知るべきだし、ミスミさんに頼らなくても設計出来なきゃダメですよね。 じゃないと設計できる範囲が狭くなります。

 

 

まとめ

最後にまとめると、 現時点ではミスミが幅広い品揃えで優位に見えるし使い勝手も良いと思います。 が、 今後の製造業の動向と両社の戦略次第では、メイカーズが私たち設計者のニーズにあった準標準的なサイズをラインナップしてきたら使うしかないと思います。 むしろそこを期待しています。

 

以上です。