RSチェーンのピッチと許容張力の一覧表

2017年9月18日




今日は「RSチェーンのピッチと許容張力の一覧表」のメモです。先日ある設計案件でRSチェーンを複数利用した装置の設計を行ないました。その際のチェックをするのが手間でしたのでチェーンのピッチと許容張力が一覧で見える物を作成し業務にあたりました。

チェーンのチェック

チェーンを利用した設計の最終チェックでは、チェーンのピッチが合っているのかと、チェーンの能力が足りているのか?という2点があるかと思います。

 

チェーンピッチの確認

チェーンピッチの確認は、単純に購入する際のリンク数の把握に必要です。チェーンのリンクは偶数と奇数で構成が変わってしまい、購入する品番も変わるので注意が必要ですね。

カタログにおいて、複数のチェーンを使った装置の場合、チェックする度にページを開きなおしたりとても手間です。また先ほども述べましたが、リンク数を間違っていると手配したチェーンがうまく取り付かず、追加でリンクを購入するにもオフセットリンクを購入しないといけなかったり、ちょっと厄介なのです。

最終チェックでは、正しいチェーンの絵とリンク数の再確認をした方が良いです。

 

チェーンの最大許容張力

設計初心者には良くある悩み事で、カタログなどでチェーンには4つ強さ表現が乗っている場合があります。

  • JIS最小引張り強さ
  • 平均引張強さ
  • 最小引張強さ
  • 最大許容張力

これらのチェーン強度に関する語句の意味を把握していないと、危ない設計になります。チェーンは特に物を吊ったりする用途も多く、万が一大事故になるかもしれないので、初心者の方は特に注意してくださいね。

チェーンの4つの強度語句の意味は以下の通りです。

 

JIS最小引張り強さ

JIS規格で定められている最小の引張り強さ(引張破断強度)

 

平均引張強さ

平均的な引張強度(各メーカーごと違う)

 

最小引張強さ

メーカーによる引張破断させた時不合格とする強さ

 

最大許容張力

最大許容張力以下の荷重であれば繰り返し荷重を掛けても破壊が起こらない

 

要するに、設計が満足していなければいけないのがこの「最大許容張力」になります。なぜ最終チェックに強度のチェックをするかというと、設計が進むにつれて構造物が増えて意外と重量が増してくる場合が多いのです。

物を吊り上げる場合、吊り上げる物の重量が増えることで負荷がかなり大きくなりますし、吊り上げ速度を変えること(急加速化)もチェーンには大きな負荷となります。念のため、確認したほうが良いです。

 

チェック用エクセルシート

ここでは、私が業務で役に立った「RSチェーンのピッチと許容張力の一覧表」をUPしておきます。意外と見やすいです。どうぞご利用ください。