今日は「SS400フラットバー(平鋼・FB)の規格寸法一覧」についてのメモです。
- SS400フラットバーの購入寸法知りたい方
- SS400フラットバーの寸法公差などの規格を知りたい方
- フラットバーを扱った設計の仕方を知りたい方
に向けた記事になります。
SS400フラットバー(平鋼・FB)
SS400フラットバー(平鋼・FB)の規格寸法
機械設計では鉄材質のSS400などのフラットバーをよく利用します。
「フラットバー(平鋼・FB)」とは、長方形の断面に熱間圧延された鋼で、所定の長さに切断され供給されるものをいいます。
このように規格寸法で提供される部材を選択し、必要な形状に加工して使います。以下は、フラットバーの規格されている寸法表です。(抜粋)
フラットバー(平鋼・FB)のJIS規格・製造公差について
フラットバーのJIS規格はJIS G 3194(1998)になります。
この規格では、熱間圧延によって製造された平鋼の外観、形状の限度や寸法、質量及びその許容差について規定されていて、このJIS規格の適用範囲及びこの規格で規定する許容差等級の選択は、特に指定のない場合は、下表のB級を適用するものとしています。
フラットバー(平鋼・FB)をそのまま使わない理由(その1:形状が不安定)
設計初心者の方は「それなら始めからその寸法のまま使えば良くない?」と、お考えになるかと思いますが、フラットバーが作られる熱間圧延は形状が不安定です。それは、規格からも読み取れます。
フラットバー厚さの許容差
フラットバー幅及び長さの許容差
フラットバーかど落ちの許容差
フラットバー曲がりの許容差
フラットバー(平鋼・FB)をそのまま使わない理由(その2:表面の黒皮)
フラットバーは表面に酸化した黒い酸化鉄が残っています。よって、フラットバーを利用する場合は必要部分を削って利用します。また、必要な形状にするまで、あまり削りすぎないフラットバーの寸法を選択するのがポイントになります。
逆に言うと、フラットバー規格寸法に合わせて設計する場合もあります。他にはフラットバー同士を溶接して構造体を作り、その構造体の必要な部分だけを削って利用する場合もあります。
フラットバーは便利ですが、そのまま使う所は寸法精度を気にしない場所のみになります。先ほどの例で表すとこんな形です。
( )内の寸法が、FBを利用しても良い部分になります。※参考まで
機械設計にも色々なカテゴリーがありますが、こういった規格材料を上手く使いこなせる「センス」を磨いてくださいね。
【参考】フラットバー(熱間圧延品)と比較されるミガキ材(冷間引き抜き品)について
フラットバーとよく比較対象にされるミガキ材についての記事もあります。是非そちらも確認してみてください。
以上です。